問35 2012年9月実技資産設計提案業務
問35 問題文
忠志さんが、平成24年中に支払う生命保険の保険料は下記のとおりである。この場合、忠志さんの平成24年分の所得税の計算における生命保険料控除の金額として、正しいものはどれか。なお、いずれの契約についても、これまでに契約内容の変更は行われていないものとする。
終身保険B:年間保険料(月払い)15万円(平成5年契約)
医療保険D:年間保険料(月払い) 6万円(平成15年契約)
【参考:生命保険料控除額の速算表】
<平成23年12月31日以前に締結した保険契約(旧契約)等に係る控除額>
[一般生命保険料控除、個人年金保険料控除]
<平成24年1月1日以降に締結した保険契約(新契約)等に係る控除額>
[一般生命保険料控除、個人年金保険料控除、介護医療保険料控除]
1. 40,000円
2. 50,000円
3. 80,000円
4. 90,000円
問35 解答・解説
生命保険料控除に関する問題です。
平成22年の法改正により、生命保険料控除は、一般・個人年金に加えて、介護医療保険料控除の3つになりました。
これにより、生命保険料控除の合計の上限は、所得税は10万円から12万円、住民税は5万円から7万円に変更されました。
具体的には、一般・個人年金・介護医療それぞれで、所得税4万円、住民税2万8千円の控除枠となりましたが、住民税の控除額は2万8千円×3=8万4千円とならず、7万円で切られてしまいます。
ただし、平成23年12月31日以前に締結した生命保険は、平成24年1月1日以降に契約転換や特約の中途付加を行わない限り、平成24年以降も従来の生命保険料控除制度が適用されます。
従って本問の保険契約BとDは、いずれも従来の生命保険料控除制度が適用され、一般の生命保険料控除の対象です。
従来の生命保険料控除は、一般の生命保険料控除と個人年金保険料控除のそれぞれで、最高所得税5万円・住民税3.5万円の所得控除枠があります。
ただし、上限額まで控除されるのは、どちらも年間の支払保険料が10万円超(住民税は7万円超)である場合のみで、それ以下の場合は支払保険料の額に応じて、一定額が控除されます。
本問では、終身保険と医療保険で年間合計21万円支払っていますので、一般の生命保険料控除の上限である5万円が控除されます。
よって正解は、50,000円
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