2級FP過去問解説　問48　2012年9月学科

個人が所有する土地を譲渡した場合における所得税の取扱いに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

１．土地の譲渡に係る所得は、その土地を取得した日から譲渡した日が属する年の１月１日までの所有期間が７年を超える場合には長期譲渡所得に、７年以下の場合には短期譲渡所得に区分される。

２．土地の譲渡の際に要した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。

３．譲渡した土地の取得費が不明な場合には、譲渡所得の金額の計算上、譲渡収入金額の５％相当額を取得費とすることができる。

４．土地の譲渡が短期譲渡所得に該当する場合、その課税短期譲渡所得金額に対する所得税の税率は３０％である。

土地・建物の譲渡所得に関する問題です。

１．は、不適切。土地・建物の譲渡所得は、譲渡した年の１月１日に、所有期間が5年を超える場合は長期譲渡所得、5年以下の場合は短期譲渡所得となります。

２．は、適切。譲渡費用とは売却するために直接かかった費用のことで、売却の広告料、土地の測量費、仲介手数料、建物の取壊し費用などです。固定資産税や修繕費などの、資産の維持や管理のためにかかった費用は、譲渡費用に含まれません。

３．は、適切。譲渡所得は、土地や建物を売った金額から、取得費と譲渡費用の合計額を差し引いて計算しますが、土地の取得価額が不明な場合は、譲渡価額の5％を取得費（概算取得費）とすることができます。

４．は、適切。土地・建物等の短期譲渡所得の税率は、所得税30％、住民税9％で、分離課税です。

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