問9 2013年1月実技生保顧客資産相談業務
問9 問題文
《設例》の生命保険に係るX社の経理処理(仕訳)について,下記の〈条件〉を基に,空欄(1)〜(4)に入る最も適切な語句または数値を,下記の〈語句群〉のイ〜ワのなかから選び,その記号を解答用紙に記入しなさい。なお,問題の性質上,明らかにできない部分は□□□で示してある。
〈条件〉
・Aさんが65歳の時に解約するものとする。
・解約返戻金の額は,5,000万円とする。
・解約時までにX社が払い込んだ保険料の総額は,5,400万円とする。
〈語句群〉
イ.支払保険料 ロ.前払保険料 ハ.雑収入 ニ.雑損失
ホ.400 ヘ.1,400 ト.1,800 チ.2,300 リ.2,700
ヌ.3,200 ル.3,600 ヲ.5,000 ワ.5,400
問9 解答・解説
長期平準保険の経理処理に関する問題です。
本問の生命保険契約は、長期平準定期保険に該当します。
長期平準定期保険とは、保険期間満了時に70歳を超え、かつ加入時の年齢に保険期間の2倍の数を加えると105を超える定期保険のこと。
本問の契約は、期間満了時98歳で、加入時年齢45歳+保険期間53年×2>105 となりますので、長期平準定期保険となるわけです。
長期平準定期保険では、前半6割期間での保険料支払い時は、保険料の2分の1を定期保険料として損金計上し、2分の1を前払保険料として資産計上ですが、解約した場合には、受け取った解約返戻金相当額と資産計上している前払保険料との差額は、雑収入(または雑損失)として計上します。
問題文では、年払保険料270万円ですから、第1回保険料払込時は、定期保険料として135万円の損金計上、前払保険料として135万円の資産計上です。
また、65歳の解約時までの払込済保険料5,400万円ですから、資産計上額は半額の2,700万円(77歳前後までは前半6割期間)。
よって資産計上額2,700万円<解約返戻金5,000万円ですので、差額2,300万円は雑収入として益金計上します。
従って正解は、(1) 前払保険料、 (2) 2,700、 (3) 雑収入、 (4) 2,300
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