問9 2011年9月実技生保顧客資産相談業務
問9 問題文
Mさんは,Aさんに対して,新たな生命保険に加入し,設例の<資料>の生命保険を払済終身保険に変更する方法について説明した。X社が現在加入している生命保険を払済終身保険に変更した場合のX社の経理処理(仕訳)について,下記<条件>を基に,空欄(1)〜(4)に入る最も適切な語句または数値を,下記の〈語句群〉のア〜コのなかから選び,その記号を解答用紙に記入しなさい。
<条件>
・払済終身保険変更時までにX社が支払った保険料は,13,300千円である。
・払済終身保険変更時の借入金額は2,580千円,利息額は20千円である。
・払済終身保険変更時の解約返戻金相当額は,8,400千円(契約者貸付精算後)である。
・上記以外の事項については考慮しないものとする。
<払済終身保険変更時の経理処理(仕訳)>
〈語句群〉
ア.2,300 イ.2,600 ウ.4,350 エ.6,650 オ.11,000
カ.13,300
キ.雑収入 ク.現金・預金
ケ.雑損失 コ.保険料積立金
問9 解答・解説
長期平準定期保険の払済終身保険への変更時の経理処理に関する問題です。
長期平準定期保険を払済終身保険へ変更する場合、解約返戻金相当額は保険料積立金として資産計上し、変更時点での資産計上額については前払保険料として資産計上します。また、変更時点の資産計上額と解約返戻金相当額との差額については、雑収入(または雑損失)として計上します。
ただし、本問では、契約者貸付を受けており、変更時点での解約返戻金で契約者貸付の元利金を精算しています。
保険金や解約返戻金で契約者貸付を精算した場合、もともと契約者貸付分の払い戻しがあったわけですから、契約者貸付分も雑収入に計上します。
まず、<条件>にあるように、解約返戻金相当額8,400千円(契約者貸付精算後)ですから、これが保険料積立金として資産計上されます。
また、変更時点の資産計上額=払込保険料累計額13,300千円×1/2=6,650千円ですから、前払保険料として資産計上します。
さらに、変更時点の資産計上額と解約返戻金相当額との差額=8,400千円−6,650千円=1,750千円については、雑収入として益金算入されます。
加えて、契約者貸付の元利金2,580千円+20千円=2,600千円も雑収入に計上するため、
雑収入=1,750千円+2,600千円=4,350千円
従って正解は、(1)
コ.保険料積立金、(2) キ.雑収入、(3) エ.6,650、(2) ウ.4,350
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