問50 2013年1月学科
問50 問題文択一問題
国内に上場されている不動産投資信託(以下「J−REIT」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.J−REITの投資法人は、借入れによる資金調達が可能であり、一般に、借入金を併せて投資家からの出資総額以上の金額を投じて資産を購入し運用している。
2.J−REITの分配金の原資は、投資不動産からの賃貸料収入に限定されており、投資不動産の売買益を配当可能利益に算入することは認められていない。
3.J−REITの投資法人は、配当可能利益のうちの一定割合を超える額を分配金として投資家に支払うことを要件の一つとして、分配金を損金に算入することが認められる。
4.居住者である個人がJ−REITから利益の分配を受けた場合、その分配による所得は、配当所得となる。
問50 解答・解説
不動産投資信託(J-REIT)に関する問題です。
1.は、適切。J-REITは、投資家からの出資以外にも、借り入れによって資金調達し、自己資金(出資総額)以上の不動産を購入・運用することで、高い分配金利回りを実現しています(レバレッジ効果)。
よって、投資判断の際は、単に利回りの高さだけに注目せずに、借り入れ水準・期間の長短等が適正か、確認することが必要です。
2.は、不適切。J-REITの分配金の原資は、主に不動産への直接投資によって得られる賃貸収入や売買益です。
3.は、適切。J-REITは、配当可能利益の90%超を分配する等、一定要件を満たすことで、分配金の損金算入(法人税の実質非課税)が認められています。
4.は、適切。J-REITの分配金は、配当所得です。
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