問29 2012年9月実技資産設計提案業務
問29 問題文
明美さんは、「投資信託の配当しすぎに歯止め」という新聞記事を読み、FPの安西さんに分配金と基準価額の関係について質問をした。安西さんが説明した、下図の<分配金と基準価額のイメージ>の空欄(ア)、(イ)に入る適切な数値を語群の中から選び、その番号のみを解答欄に記入しなさい。なお、決算前と決算後の間に係る運用損益は考慮しないこととする。
<分配金と基準価額のイメージ>
(注)問題の性質上、一部(***)にしてある。
<語群>
1. 40 2. 50 3. 60 4. 140 5. 150 6. 160
問29 解答・解説
投資信託の分配金と基準価額に関する問題です。
まず、投資信託の分配金は、決算時にファンドの運用資産を取り崩して支払われるため、決算後は分配金相当額分、基準価額が下落します(分配落ち)。
よって、決算前基準価額10,050円が決算後に9,900円に下落していますので、差額150円が分配金として支払われたことになります。
分配金の内訳として、「利息・配当収入」と「値上がり益」が記載されていますが、通常分配金は、利息・配当収入から優先して分配金にまわされます。
よって、利息・配当収入:40円がそのまま分配金40円にまわされ、値上がり益:10円もそのまま分配金に充当されす。
従って正解は、(ア)150、(イ)40
分配金の内訳にある「収益調整金」とは、特別分配金の原資となるもので、投信の追加設定により、以前から保有していた投資家の収益を減らすことを防ぐための項目です。
問題文には「投資信託の配当しすぎに歯止め」という点に言及がありますが、これは、これまでは利益が出ていなくても、元本の取り崩し=特別分配金の支払を行ってまで配当していた投信が多かったのですが、批判も高まってきたため、平成24年1月に金融庁が法改正を検討中という報道が出ています。
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