問28 2012年9月学科
問28 問題文択一問題
個人が行う外国株式の取引等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.海外市場に上場する外国企業の株式を国内店頭取引の形態で売買する場合、外国証券取引口座を開設する必要がある。
2.市場規模が小さい新興国等の株式市場における売買高の少ない銘柄への投資には、高い流動性リスクが伴う。
3.東京証券取引所に上場されている米国企業の株式は、東京証券取引所における立会市場において、米ドル建てによる売買が行われている。
4.居住者が、米国の証券取引所に上場する米国企業の株式を国内店頭取引の形態で売買し、譲渡益を得た場合、その譲渡益は、所得税および住民税の課税対象となる。
問28 解答・解説
外国株式に関する問題です。
1.は、適切。海外市場に上場する外国株式を、国内の証券会社で売買するためには(国内店頭取引)、外国証券取引口座を開設する必要があります。
証券会社によっては、外国証券取引口座には口座維持管理手数料が必要なところもありますので注意が必要です。
2.は、適切。流動性リスクとは、売りたいとき・買いたいときにすぐに売買できるかどうかというリスクですので、市場規模が小さい新興国で売買高が少ない銘柄では、取引が成立しにくく、流動性リスクが高いと評価されます。
3.は、不適切。東京証券取引所に上場している海外企業の株式は、円建てで国内企業の株式と同様に売買可能です。
4.は、適切。日本の居住者は、原則として国内・国外で生じた所得のいずれも、日本で課税されます。
よって、日本の居住者が海外での株式の売買で得た譲渡益も、国内同様、所得税・住民税の課税対象となります。
※「居住者」とは、国内に引き続いて1年以上居所(ホテル等の居住する場所)を有する個人、または国内に住所を有する個人。
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