2級FP過去問解説　問9　2012年9月学科

高齢者の公的医療・介護に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

１．介護保険のサービスを受けた者は、原則として、費用（食費・居住費等を除く）の１割を負担する。

２．７０歳以上７５歳未満の者が保険医療機関で療養の給付を受けた場合の一部負担金の割合は、現役並み所得者の場合を除き、３割である。

３．７５歳以上の者は、現役並み所得者の場合を除き、介護保険の保険料負担はない。

４．７５歳以上の者が入院した場合における高額療養費の自己負担限度額は、その者の所得の金額にかかわらず、一律定額である。

介護保険・高齢者医療制度に関する問題です。

１．は、適切。介護サービス費の自己負担額は、原則１割ですが、介護保険施設での食事や居住費用は、全額自己負担となります。

２．は、不適切。健康保険・国民健康保険では、医療費の自己負担は原則３割ですが、70歳以上〜75歳未満の場合は一般区分の人は１割（現役並み所得者は３割）です。
なお、７０歳以上〜７５歳未満の一般区分の自己負担割合は、１割から２割に引き上げることが予定されています。

３．は、不適切。65歳以上である第1号被保険者の場合、介護保険の保険料は、市区町村ごとに決められた基準額をもとに、本人の所得や世帯の所得で決定されるため、年齢による影響はありません。
なお、40歳〜64歳までの第2号被保険者の場合、加入している医療保険の保険料率等で、保険料が決定されます。

４．は、不適切。高額療養費算定基準額（自己負担限度額）は、世帯の所得と被保険者の年齢で区別されているため、その人の所得や、年齢が70歳未満か70歳以上75歳未満で異なります。

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