問13 2012年9月実技中小事業主資産相談業務
問13 問題文
会社法における金庫株制度に関する次の文章の空欄(1)〜(3)に入る最も適切な語句を,下記の〈語句群〉のイ〜チのなかから選び,その記号を解答用紙に記入しなさい。
1) 自己株式を取得するためには,原則として,( 1 )の決議により,以下の事項を決定しなければならない。
a.取得する株式の数,株式取得と引換えに交付する金銭等の内容およびその総額,株式を取得できる期間
b.特定の者から買い受ける場合にはその者(ただし,この場合は( 1 )の特別決議を要する)
なお,自己株式の取得価額の総額は,原則として,分配可能額を超えることはできない。
2) 自己株式の処分の時期についての規制は( 2 )。会社が保有する自己株式には議決権がなく,配当を受け取る権利もない。
3)自己株式の処分の方法等の決定については,定款に株式の譲渡制限の定めのある会社の場合は,原則として,株主総会の( 3 )が必要になる。
〈語句群〉
イ.株主総会 ロ.取締役会
ハ.社員総会 ニ.ある ホ.ない
ヘ.普通決議 ト.特別決議 チ.特殊決議
問13 解答・解説
金庫株に関する問題です。
株式を発行した会社自身が、その自己株式を取得する場合(金庫株)、取得する株式数や取得代金等に関する株主総会の決議さえあれば、いつでも、何度でも取得可能です。
ただし、特定の者から買い受ける場合には、株主総会の特別決議が必要であり、取得額は分配可能額の範囲内という制限があります。
また、会社が保有する自己株式については、議決権や配当金請求権がありません(配当なし)。
なお、自己株式の処分時期についての規制はないため、会社は、保有する自己株式をいつでも処分することができます。
自己株式の処分方法には、株式の売却や新株予約権行使時の代用交付のほか、株式そのものの消却等がありますが、自己株式の処分方法の決定には、株式譲渡制限会社の場合、株主総会の特別決議が必要です。
※株式譲渡制限会社:全ての株式の譲渡を制限している株式会社(非公開会社)
従って正解は、(1) 株主総会、(2) ない、(3) 特別決議
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