問4 2023年9月実技中小事業主資産相談業務

問4 問題文と解答・解説

問4 問題文

Mさんは、Aさんに対して、《《設例》の<X社およびY社に関する資料>に基づき、株式の投資指標について説明した。Mさんが説明した以下の文章の空欄(1)〜(3)に入る最も適切な数値を解答用紙に記入しなさい。なお、計算結果は、表示単位の小数点以下第3位を四捨五入し、小数点以下第2位までを解答すること。

「株式の代表的な投資指標として、PERとPBRがあります。X社株式のPERは( 1 )倍であり、Y社株式の値を上回っています。また、Y社株式のPBRは( 2 )倍であり、X社株式の値を上回っています。一般に、いずれも倍率が高いほど株価が割高であるといえますが、相対的な指標ですので、過去の推移や同業他社の数値、業界平均値などと比較するとよいでしょう。
なお、経営効率を測る指標としてROEがありますが、X社のROEは( 3 )%で、Y社の値を下回っています」

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問4 解答・解説

株式の投資指標に関する問題です。

PER(株価収益率)とは、現在の株価が1株当たりの当期純利益の何倍かを示すものです。
PER=株価/1株当たり当期純利益=株価/(当期純利益/発行済株式総数)
X社のPER=3,500円÷(900億円/8億株)=31.111…→31.11倍(小数点以下第3位四捨五入)
Y社のPER=3,800円÷(450億円/3億株)=25.333…→25.33倍(小数点以下第3位四捨五入)

また、PBR(株価純資産倍率)とは、現在の株価が1株当たりの純資産の何倍かを示すものです。
PBR(株価純資産倍率)=株価/1株当たり純資産額
           =株価/(自己資本/発行済株式総数)
よって、
X社のPBR=3,500円÷(10,100億円÷8億株)=2.772…→2.77倍(小数点以下第3位四捨五入)
Y社のPBR=3,800円÷(3,600億円÷3億株)=3.166…→3.17倍(小数点以下第3位四捨五入)

PER・PBRいずれも、その値が低いほど割安とされますので、X社株式はY社株式と比較してPERでは割高ですが、PBRでは割安と判断されます。

ROE(自己資本利益率)とは、自己資本を使ってどれだけ利益を上げたかを示しますので、ROEが高いほど収益性が高く、株主への利益還元も期待できます。
ROE(%)=当期純利益/自己資本×100
X社のROE=900億円/10,100億円×100=8.910…→8.91%(小数点以下第3位四捨五入)
Y社のROE=450億円/3,600億円×100=12.50%

以上により正解は、(1)31.11(倍) (2)3.17(倍) (3)8.91(%)

第2問             問5

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