問9 2020年1月実技生保顧客資産相談業務

問9 問題文と解答・解説

問9 問題文

Mさんは、Aさんに対して、<資料1>の無配当逓増定期保険について説明した。Mさんが説明した次の記述(1)〜(3)について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。

(1)「当該生命保険の単純返戻率(解約返戻金額÷払込保険料累計額)は、逓増率変更年度の前後でピークを迎え、その後、保険期間満了時まで同程度の水準を維持しながら推移していきます」

(2)「仮に、現時点で当該生命保険を解約した場合、保険期間のうち当初6割期間内での解約であるため、解約時の資産計上額である3,000万円との差額である1,600万円を雑収入として経理処理します」

(3)「勇退時に当該生命保険を払済終身保険に変更し、契約者をAさん、死亡保険金受取人をAさんの配偶者等に名義変更することで、終身保険契約を役員退職金の一部として現物支給することができます」

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問9 解答・解説

逓増定期保険の経理処理・商品性、払済保険に関する問題です。

(1)は、×。逓増定期保険の単純返戻率(解約返戻金÷払込保険料累計額)は、逓増率変更年度から上昇し、保険金額のピーク前後とともにピークを迎えます(契約から5〜10年後)が、その後保険期間満了時まで年々逓減しながら推移し、保険期間満了時は0(ゼロ)となります(保険金額は同程度の水準を維持)。

(2)は、○。2008年(平成20年)2月28日以降の逓増定期保険の経理処理は、以下の通りです。
契約日が2008年(平成20年)2月28日以降の場合、
期間満了時年齢45歳超の場合、2分の1損金算入
期間満了時年齢70歳超、契約時年齢+保険期間×2=95超の場合、3分の1損金算入
期間満了時年齢80歳超、契約時年齢+保険期間×2=120超の場合、4分の1損金算入
となり、満了時年齢45歳以下の場合は全額損金算入となります。
本問ですと、保険期間満了時の被保険者年齢は77歳ですが、満了時70歳超、契約時年齢60歳+保険期間17年×2=94<95ですので、満了時45歳超、前半6割期間での保険料支払い時は2分の1資産計上(前払保険料)に該当します(残り2分の1は損金算入)。
また、解約時は資産計上額<解約金の場合は差額を雑収入として益金算入し、資産計上額>解約金の場合は差額を雑損失として損金算入します。
問題文では現在までの払込済保険料6,000万円ですから、前払保険料としての資産計上額は半額の3,000万円。
よって資産計上額3,000万円<解約金4,600万円ですので、差額1,600万円は雑収入として益金算入します。

(3)は、○。払済保険は、生命保険の保険料の払込みを中止し、その時点での解約返戻金をもとに、“保険期間は変えない”で、“保険金額は少ない”保険に変更したものですが、長期平準定期保険や逓増定期保険を払済終身保険に変更することも可能であり、保険料負担を軽減可能です。
また、法人が役員や従業員にかけた生命保険は、受取人を役員・従業員本人やその遺族に名義変更し、退職金の一部として現物支給可能です。
この場合、支給時点での解約返戻金相当額が退職収入とみなされ、他の退職手当等と合算して、退職所得額が計算されます。

問8             第4問

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