問9 2015年9月実技生保顧客資産相談業務
問9 問題文
Mさんは、Aさんに対して、<資料2>の福利厚生プランおよび中小企業退職金共済制度(以下、「中退共」という)についてアドバイスした。Mさんがアドバイスした次の記述(1)〜(3)について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。
(1) 「福利厚生プランの支払保険料は、原則として、2分の1を福利厚生費として損金の額に算入します。ただし、役員または部課長など、特定の者のみを被保険者としている場合には、福利厚生費として損金の額に算入することができません」
(2) 「中退共は、<資料2>の福利厚生プランと同様に、急な資金需要が発生した場合に、積立金残高の8割を上限に契約者貸付制度を利用することができます」
(3) 「従業員が中途退職(生存退職)した場合、福利厚生プランの解約返戻金は契約者であるX社が受け取ることになりますが、中退共の退職金は退職する従業員本人に直接支給されます」
問9 解答・解説
ハーフタックスプラン(福利厚生プラン)・中退共に関する問題です。
(1)は、○。ハーフタックスプラン(福利厚生プラン)とは、被保険者を全役員・従業員とし、満期保険金受取人=法人、死亡保険金受取人=役員・従業員の遺族とする養老保険で、支払保険料の2分の1を資産計上、残りの2分の1は福利厚生費として損金算入します。
ただし、ハーフタックスプランは普遍的加入(全役員・従業員が加入対象)が原則ですので、特定の者のみを被保険者としている場合には、福利厚生費として損金算入できません。
(2)は、×。中退共は、中小事業主が従業員のための退職金の準備を図る共済制度であるため、法人に急な資金需要が発生したとしても、中退共から融資を受けることはできません。
これに対し、ハーフタックスプラン(福利厚生プラン)は、従業員が中途退職した場合、 法人が従業員にかけていた養老保険の解約返戻金は、契約者である法人が受け取り、法人に急な資金需要が発生した場合には、契約者貸付制度により解約返戻金の90%まで融資を受けることが可能です。
(3)は、○。ハーフタックスプラン(福利厚生プラン)は、従業員が中途退職した場合、 法人が従業員にかけていた養老保険の解約返戻金は、契約者である法人が受け取りますが、中退共の場合、被共済者(従業員)が退職すると、中退共の退職金は、法人を介さずに、直接中退共から従業員に支払われます。
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