問2 2014年9月実技生保顧客資産相談業務

問2 問題文と解答・解説

問2 問題文

Aさん夫婦が原則として65歳から受給することができる,以下の(1),(2)の老齢基礎年金の年金額を,下記の<資料>を基に,計算過程を示して求めなさい。〈答〉は円単位とし,端数処理は以下のとおりとすること。なお,Aさん夫婦は,60歳まで国民年金の保険料を納付するものとする。

・〔計算過程〕は,円未満を四捨五入
・〈答〉の年金額は,50円未満は切り捨て,50円以上100円未満は100円に切り上げ

(1) Aさんが,原則として65歳から受給することができる老齢基礎年金の年金額はいくらか。
(2) 妻Bさんが,原則として65歳から受給することができる老齢基礎年金の年金額はいくらか。

<資料>
老齢基礎年金の年金額(平成26年度価額,物価スライド特例措置による金額)
772,800円×{保険料納付済月数+(保険料半額免除月数×○/□)+(保険料全額免除月数×△/□)}/(加入可能年数×12)

※上記計算式において,保険料4分の1免除月数および4分の3免除月数は省略している。
※問題の性質上,明らかにできない部分は「○」「△」「□」で示してある。

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問2 解答・解説

老齢基礎年金の支給額に関する問題です。

老齢基礎年金額の計算式は、以下の通りです。
老齢基礎年金=満額の基礎年金×(納付済月数+免除分調整月数)/(加入可能年数×12)

まず、平成26年度の満額の基礎年金額は、772,800円
次に、保険料納付済月数ですが、Aさんの保険料納付済期間は、納付予定も含めて369月(194月+175月)です。
次に免除期間は、全額免除や半額免除等、保険料の免除分に応じて免除月数に一定数を乗じて、調整計算しますが、未納期間や未加入期間は年金額に全く反映されません
国民年金の免除分調整割合は、平成21年3月分までは、以下の割合です。
全額免除:1/3、4分の3免除:1/2、半額免除:2/3、4分の1免除:5/6

よってAさんの免除分調整月数は、全額免除:51月×1/3=17月 です。
またAさんは昭和16年4月2日以降生まれですので、「加入可能年数」は40年です。
(昭和16年4月1日以前生まれの場合、加入可能年数は40年を下回ります。)

以上により、
Aさんの老齢基礎年金=772,800円×(369月+17月)/(40年×12)
          =621459.9≒621,460円(円未満四捨五入)
          ≒621,500円
(50円未満を切捨て、50円以上100円未満は100円に切上げ)

次に、妻Bさんの保険料納付済月数ですが、Bさんは1994年(平成6年)4月から99月間、厚生年金に加入し、その後国民年金に加入しています。
老齢基礎年金の支給額にカウントされるのは、20歳以上60歳未満の加入期間ですから、Bさんの厚生年金加入期間は、全て老齢基礎年金の支給額にカウントされます。
ただし、国民年金の半額免除期間24月については、前述の通り、「半額免除:2/3」として調整計算されますので、
Bさんの免除分調整月数は、半額免除:24月×2/3=16月 です。

以上により、
Bさんの老齢基礎年金=772,800円×(99月+16月+122月+235月)/(40年×12) 
          =759919.9≒759,920円(円未満四捨五入)
          ≒759,900円
(50円未満を切捨て、50円以上100円未満は100円に切上げ)

以上により正解は、(1) 621,500(円) (2) 759,900(円)

問1             問3

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