問7 2012年9月実技中小事業主資産相談業務
問7 問題文
X社の財務上の安全性に関する次の文章の空欄(1)〜(3)に入る最も適切な語句または数値を,下記の〈語句群〉のイ〜リのなかから選び,その記号を解答用紙に記入しなさい。なお,各比率は%表示における小数点以下第1位を四捨五入している。
流動比率は,短期的な債務である流動負債に対して支払いに充当できる流動資産がどの程度あるか,すなわち短期的な支払能力をみるものであり,当座比率は,流動資産から商品等の( 1 )と未収金等のその他の流動資産を除いて,換金性の高い資産によって,より厳密に支払能力をみるものである。
X社は,流動比率は( 2 )%であるが,当座比率は( 3 )%であり,過剰在庫の懸念があるといえる。
〈語句群〉
イ.当座資産 ロ.棚卸資産 ハ.有価証券 ニ.固定資産
ホ.44
ヘ.46 ト.100 チ.105 リ.106
問7 解答・解説
当座比率・流動比率に関する問題です。
当座比率=当座資産÷流動負債×100(%)で、短期の支払能力を判断する指標で、当座比率が高いほど短期的な支払能力が高く望ましい状態といえます。
当座資産とは現金化の早い資産のことで、 現金・預金、受取手形、売掛金、有価証券等です。
それに対し、流動比率=流動資産÷流動負債×100(%)で、流動負債(1年以内に返済すべき負債)に対する流動資産(短期間で換金可能な資産)の割合を示しているため、流動比率が高いほど、その企業の財務の安全性が高いといえます。
流動資産には当座資産に加えて、製品・原材料・仕掛品等の棚卸資産、前渡金・前払金・短期貸付金等のその他流動資産があります。
X社の場合、
流動比率=159,550÷152,430×100≒105% ですが、
当座比率=(159,550−76,400−13,130)÷152,430×100≒46% です。
つまり、流動比率からみると、短期的な資金ショートの可能性は低いものの、当座比率からみれば短期の支払い能力は低く、実態としては在庫が積みあがっている(商品が売れていない)となる懸念が出てくるわけです。
従って正解は、(1) 棚卸資産、(2) 105、(3) 46
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