2級FP過去問解説　第5問　2024年1月実技（中小事業主）

次の設例に基づいて、下記の各問に答えなさい。

《設例》
出資持分のある医療法人である社団医療法人Ｘクリニック（以下、「Ｘクリニック」という）の理事長（院長）であるＡさん（70歳）の推定相続人は、妻Ｂさん（68歳）、長男Ｃさん（45歳）および長女Ｄさん（43歳）の３人である。
Ａさんは、Ｘクリニックの後継者である副院長の長男Ｃさんに事業を承継させるため、相続税負担の見地から、Ｘクリニックの法人形態を「持分あり医療法人」から「持分なし医療法人」に移行することを検討している。また、長女Ｄさんに対しては、小学生の子（Ａさんの孫）Ｅさん（10歳）への教育資金の援助を約束するとともに、将来の相続時には、遺言を通じて相応の遺産分割をすることで理解を得たいと考えている。
Ｘクリニックの概要は、以下のとおりである。

〈Ｘクリニックの概要〉
(1) 業種　医業

(2) 出資持分の総額　5,000万円（1,000口）

(3) 出資構成
・Ａさん（理事長で院長） 800口　4,000万円
・妻Ｂさん（理事） 100口　500万円
・長男Ｃさん（理事で副院長） 100口　500万円

(4) 従業員数 10人
※Ｘクリニックの財産評価基本通達上の規模区分は「中会社の小」であり、特定の評価会社には該当しない。

(5) Ｘクリニックおよび類似業種の比準要素等

※すべて１株（１口）当たりの資本金等の額を50円とした場合の金額である。
※類似業種は業種目別株価等一覧表の業種目「その他の産業」を適用
・類似業種の１株（50円）当たりの株価の状況
課税時期の属する月の平均株価　　　　　　455円
課税時期の属する月の前月の平均株価　　　451円
課税時期の属する月の前々月の平均株価　　444円
課税時期の前年の平均株価　　　　　　　　424円
課税時期の属する月以前２年間の平均株価　446円

(6) Ｘクリニック出資持分の純資産価額方式による１口当たりの評価額 165,000円

※上記以外の条件は考慮せず、各問に従うこと。

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