問17 2023年5月学科
問17 問題文択一問題
任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、特約については考慮しないものとする。
1.駐車中の被保険自動車が当て逃げにより損害を被った場合、当て逃げの相手が判明しなくても、その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。
2.被保険自動車が地震を原因とする津波により水没した場合、その損害は一般条件の車両保険の補償の対象となる。
3.被保険自動車を運転中に、誤って店舗建物に衝突して損壊させ、当該建物自体の損害に加え、建物の修理期間中の休業により発生した損害(休業損害)について法律上の損害賠償責任を負った場合、それらの損害は対物賠償保険の補償の対象となる。
4.被保険自動車の運転中に、誤って兄の所有する自宅の車庫に衝突して損壊させ、法律上の損害賠償責任を負った場合、その損害は対物賠償保険の補償の対象となる。
問17 解答・解説
任意保険に関する問題です。
1.は、適切。車両保険は、盗難または衝突、接触、火災、爆発、台風、洪水などの偶然な事故による契約車両の損害に対して補償されますが、補償範囲が広い「一般条件」の契約と補償範囲が狭い「車対車+A」「エコノミー」の契約があり、一般条件の車両保険では、電柱等への衝突といった単独事故や当て逃げによる損害も補償されるのに対し、車対車+Aやエコノミーでは車同士や偶然な事故による損害を補償し、単独事故や当て逃げは補償対象外となります(その分保険料は安くなります)。
2.は、不適切。車両保険は、盗難または衝突、接触、火災、爆発、台風、洪水などの偶然な事故による契約車両の損害に対して、補償されますが、地震や噴火によって生じた津波や地震・噴火による損害は、特約の付帯が必要です。
地震・噴火・津波は、別途契約したり特約付帯が必要なのは、地震保険と同じですね。
3.は、適切。対物賠償保険は、自動車事故で他人の車やモノなどに損害を与え、法律上の賠償責任を負った場合に保険金が支払われる保険です。よって、運転中の事故による店舗建物に係る休業損害は、対物賠償保険の支払対象です。
4.は、適切。対物賠償保険は、自動車事故で他人の車やモノなどに損害を与え、法律上の賠償責任を負った場合に保険金が支払われる保険ですが、運転者自身・父母・配偶者・子に対する損害に対しては、補償対象外です(対人賠償も同じ)。よって、兄の所有する自宅の車庫に対して運転者が接触事故を起こした場合は、対物賠償の補償対象です。
よって正解は、2.
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