問18 2023年5月学科
問18 問題文択一問題
個人を契約者(=保険料負担者)および被保険者とする損害保険等の税金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.病気で入院したことにより契約者が所得補償保険から受け取る保険金は、所得税の課税対象となる。
2.水災で家財に損害が生じたことにより契約者が火災保険から受け取る保険金は、その保険金で新たに同等の家財を購入しない場合、所得税の課税対象となる。
3.契約者が被保険自動車の運転中の交通事故により死亡し、契約者の配偶者が自動車保険の搭乗者傷害保険から受け取る死亡保険金は、相続税の課税対象となる。
4.自宅建物が全焼したことにより契約者が火災保険から受け取る保険金の額が、当該建物の時価額より多い場合、保険金の額と当該建物の時価額との差額が所得税の課税対象となる。
問18 解答・解説
損害保険の税務に関する問題です。
1.は、不適切。入院・手術・通院・診断等の「身体の傷害に基因」して支払われる保険金・給付金は、非課税です。
なお、非課税となるのは、受取人が被保険者本人・配偶者・直系血族・生計同一の親族、のいずれかの場合に限られます。
2.は、不適切。住宅の焼失や水災により受け取った火災保険金は、その住宅の時価や再調達価格ですから、理屈上トクした(利益が出た)というわけではありません。よって、新たに買いなおすかに関わらず保険金は非課税となります。
3.は、適切。搭乗者傷害保険は、搭乗中に死傷をした場合に、契約時に決めた保険金が、加害者からの損害賠償金や他の保険と関係なく支払われる保険です。されに、保険の契約者と被保険者が同じで、保険金受取人が異なる場合、支払われる死亡保険金は、みなし相続財産として、相続税の課税対象となります。
従って、契約者が交通事故により死亡してその配偶者が死亡保険金を受け取ると、みなし相続財産として、相続税の課税対象となります。
4.は、不適切。個人が所有する建物や設備・車両に対する損害保険の保険金は、原則非課税ですので、受け取った保険金が損失を上回った場合や修理をしない場合でも、差額に課税されません。
よって正解は、3.
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