問14 2023年1月実技中小事業主資産相談業務

問14 問題文と解答・解説

問14 問題文

X社の自己株式の買取りに関する以下の文章の空欄(1)〜(4)に入る最も適切な語句を、下記の〈語句群〉のなかから選び、その記号を解答用紙に記入しなさい。

「会社が個人株主との合意により自己株式を株主総会決議によって取得する場合、取得の財源については、自己株式の取得が剰余金の分配とされることから、取得価額の総額が( 1 )を超えることはできません。また、取得した株式は、実質的に資本の払戻しと考えられるため、貸借対照表においては資産計上せず、取得価額をもって( 2 )の部の控除項目として表示することになります。
X社が二男DさんからX社株式を買い取るためには、特定の株主からの取得となるため、X社の株主総会の特別決議が必要となります。
二男DさんがX社株式をX社に譲渡した場合、譲渡価額のうち当該株式に対応する( 3 )を超える部分の金額については、( 4 )所得として総合課税の対象となります」

〈語句群〉
イ.剰余金の額 ロ.資本金等の額 ハ.分配可能額 ニ.利益積立金
ホ.経常利益 ヘ.資産 ト.純資産 チ.負債
リ.配当 ヌ.一時 ル.譲渡

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問14 解答・解説

金庫株に関する問題です。

株式を発行した会社自身が、その自己株式を取得する場合(金庫株)、取得額は分配可能額の範囲内という制限があります。
また、自己株式の取得は、実質的に株主に対する資本の払戻しと考えられるため、いわゆる資産を取得したとされず、貸借対照表上では「資産の部」には計上されません。
その代わり、取得価額で「純資産の部」の株主資本の区分に、控除項目として計上(例:自己株式 △5,000千円)されます。

なお、個人が非上場株式をその発行会社に譲渡した場合、買い取ってもらった金額のうち資本金額を超える分については、「みなし配当」(配当所得)として総合課税の対象となります(相続や遺贈で取得した株式の場合は、譲渡所得とされます)。

以上により正解は、(1)ハ.分配可能額 (2)ト.純資産 (3)ロ.資本金等の額 (4)リ.配当

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