問8 2022年9月学科
問8 問題文択一問題
公的年金等に係る税金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
1.老齢基礎年金および老齢厚生年金は、その年中に受け取る当該年金の収入金額から公的年金等控除額を控除した金額が一時所得として所得税の課税対象となる。
2.障害基礎年金および障害厚生年金は、所得税の非課税所得となる。
3.老齢基礎年金および老齢厚生年金の受給者が死亡した場合において、その者に支給されるべき年金給付のうち、まだ支給されていなかったもの(未支給年金)は、当該年金を受け取った遺族の一時所得として所得税の課税対象となる。
4.国民年金の保険料および国民年金基金の掛金は、いずれも社会保険料控除として所得税の所得控除の対象となる。
問8 解答・解説
公的年金の税務に関する問題です。
1.は、不適切。老齢基礎年金・老齢厚生年金は、雑所得(公的年金等に係る雑所得)として所得税および住民税の課税対象となります(公的年金等の雑所得=年金収入−公的年金等控除額)。
2.は、適切。障害・遺族年金は非課税であるため、総所得金額には含めません。
3.は、適切。老齢基礎年金や老齢厚生年金の受給権者が死亡し、相続人を含めた遺族が受け取った未支給年金は、遺族の一時所得として所得税の総合課税の対象となります。
これは、未支給年金が遺族の生活保障を目的に支給されるものであるため、相続税の課税対象ではないとされているためです。
4.は、適切。国民年金の保険料や国民年金基金の掛金は、いずれも全額が社会保険料控除の対象で、受け取る年金は公的年金等にかかる雑所得とされる税制上の優遇措置があります。
よって正解は、1.
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