問42 2022年1月学科
問42 問題文択一問題
不動産鑑定評価基準における不動産の価格を求める鑑定評価の手法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.収益還元法のうちDCF法は、連続する複数の期間に発生する純収益および復帰価格を、その発生時期に応じて現在価値に割り引き、それぞれを合計して対象不動産の価格を求める手法である。
2.収益還元法のうち直接還元法は、対象不動産の一期間の総収入を還元利回りで還元して対象不動産の価格を求める手法である。
3.取引事例比較法では、取引事例の取引時点が価格時点と異なり、その間に価格水準の変動があると認められる場合、当該取引事例の価格を価格時点の価格に修正しなければならない。
4.原価法は、価格時点における対象不動産の再調達原価を求め、この再調達原価について減価修正を行って対象不動産の価格を求める手法である。
問42 解答・解説
不動産の鑑定評価に関する問題です。
1.は、適切。収益還元法のうちDCF法は、保有期間に発生する純収益(家賃等)と復帰価格(将来の転売価格)を、現在価値に割り引いて合計することによって、対象不動産の収益価格を求める方法です。
(DCF法=Discounted Cash Flow 法の略)
2.は、不適切。収益還元法のうち直接還元法は、対象不動産の一期間の純収益(家賃等)を還元利回りで還元する、つまり将来の純収益を現在価値に割り戻すことによって、対象不動産の収益価格を求める方法です。
3.は、適切。取引事例比較法は、対象不動産と条件の近い物件の取引事例を収集・選択し、比較して評価する手法です。
比較の際は、取引事例の価格に、特殊事情や取引時点の相違による影響の補正・修正(事情補正・時点修正)を行い、地域要因・個別的要因の比較も行ったうえで、比準価格を求めます。
4.は、適切。原価法は、価格時点における対象不動産の再調達原価を求めて、評価する方法です。
評価の際は、経年劣化や経済的要因による減価修正を行って、対象不動産の積算価格を求めます。
よって正解は、2.
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