問10 2022年1月学科
問10 問題文択一問題
クレジットカード会社(貸金業者)が発行するクレジットカードの一般的な利用に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.クレジットカードは、約款上、クレジットカード会社が所有権を有しており、クレジットカード券面上に印字された会員本人以外が使用することはできないとされている。
2.ICチップを埋め込んだクレジットカードを専用の端末機のある加盟店で利用する場合、署名に代えて暗証番号を入力する方法によって決済することができる。
3.クレジットカードで無担保借入(キャッシング)をする行為や商品を購入(ショッピング)する行為は、貸金業法上、総量規制の対象とならない。
4.クレジットカードで商品を購入(ショッピング)した場合の返済方法の一つである分割払いは、カード利用時に代金の支払回数を決め、利用代金をその回数で分割して支払う方法である。
問10 解答・解説
クレジットカードに関する問題です。
1.は、適切。クレジットカードの所有権は、クレジットカード会社に帰属しており、約款上、カード券面上に印字された会員本人以外は使用できません。
2.は、適切。ICチップ付きのクレジットカードは、加盟店に専用端末があれば、署名ではなく暗証番号の入力で決済が可能です。なお、最近では暗証番号の入力も不要な、タッチ決済できるカードも普及し始めています。
3.は、不適切。クレジットカードのキャッシングは無担保の借り入れであるため、貸金業法における融資額の総量規制により、他社も含めたその他の無担保の借入金と合算して、年収の3分の1までとなっています。これに対して、商品を購入するためのショッピング枠は、クレジットカード会社による商品購入代金の立替払いであるため、貸金業法における総量規制の対象外です。このため、キャッシング枠を使い切っている場合でも、ショッピング枠で商品を購入し、その商品を換金するサービスを提供する業者もいます(利用者側は当座のお金を手に入れられるものの、結局債務は入手した現金以上に膨らみますし、クレジットカード会社は返済が焦げ付くリスクだけを負わされるため、カードの会員規約で禁止しています。)。
4.は、適切。クレジットカードの分割払いは、カード利用時に代金の支払回数を決め、その回数で分割して支払う(返済する)方法です。これに対し、リボ払い=リボルビング払方式(元利定額方式)は、毎月一定金額を支払う(返済する)方式ですが、カード利用時には代金の支払回数を決めず、毎月の支払額のみ確定させる方法です。リボ払いは返済していない分の残高に対して利息(手数料)が発生し、毎月の支払額に含まれるため、支払残高がある限り利払いが続くことに注意が必要です。
よって正解は、3.
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