問38 2021年9月実技資産設計提案業務
問38 問題文
啓介さんが取引をしているYZ証券会社から送付される2021年分の特定口座年間取引報告書が下記<資料>のとおりである場合、<資料>中の空欄(ア)に入る金額を計算しなさい。なお、解答に当たっては、解答用紙に記載されている単位に従うこと。また、復興特別所得税については考慮しないこと。
<資料> (単位:円)
<語群>
1.0円 2.38万円 3.48万円 4.63万円
5.76万円 6.101万円
問38 解答・解説
上場株式の損益通算に関する問題です。
株式の譲渡損失と配当所得との損益通算については、源泉徴収ありの特定口座(源泉徴収口座)では、口座内での損益通算が可能です。
本問の場合、(1)譲渡収入300万円−(2)取得費と譲渡費用350万円=(3)差引金額▲50万円ですので、譲渡損失50万円を配当所得と特定口座内で損益通算可能です。
株式の配当金の合計額は資料の(9)合計60万円で、株式以外の配当金の記載はないため(15)合計0円、(16)譲渡損失の金額が先程の50万円です。
よって(17)差引金額=(9)60万円+(15)0円−(16)50万円=10万円 です。
源泉徴収有りの株式の特定口座で取引する場合、株式の売却益や配当金から、所得税・復興特別所得税と住民税を合わせて20.315%が源泉徴収されます(所得税15%・復興特別所得税0.315%、住民税5%)。
よって本問の場合、損益通算後の配当所得10万円に対し、所得税は15%である1.5万円((18)納付税額)となります。
ただし、既に配当金受け取り時に合計9万円の所得税((9)合計)を源泉徴収されており、税金の払い過ぎ状態であるため、差額が還付されます。
よって(19)還付税額=(9)9万円+(15)0円−(18)1.5万円=7.5万円
従って正解は、75,000(円)
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