問37 2021年9月実技資産設計提案業務
問37 問題文
啓介さんは、現在加入している生命保険で十分な保障を得られるのか心配している。そこで、自分が交通事故等の不慮の事故で死亡したときに支払われる死亡保険金で負債を全額返済した場合、金融資産(預貯金等および株式・投資信託)がいくら残るのか、FPの横川さんに試算してもらうことにした。この試算に関する横川さんの次の説明の空欄(ア)に入る金額として、正しいものはどれか。
「現時点(2021年9月1日)で啓介さんが交通事故等の不慮の事故で死亡した場合、啓介さんの死亡により支払われる死亡保険金と小田家(啓介さんと翔子さん)が保有する預貯金等および株式・投資信託の合計額から、返済すべき負債の全額を差し引いた金額は( ア )になります。」
1.8,880万円
2.8,980万円
3.9,180万円
4.9,280万円
問37 解答・解説
家族の生活資金に関する問題です。
啓介さんが死亡した場合、契約中の保険のうち、定期保険Aから1,000万円、定期保険特約付終身保険Bからは終身部分と定期部分の合計で2,200万円、終身保険Cと変額終身保険Dからは300万円と600万円がそれぞれ死亡保険金として支払われます(変額終身保険Dの死亡保険金は500万円が最低保証されていますが、現時点の解約返戻金600万円のほうが多いため、600万円が死亡保険金額となります)。
なお、不慮の事故で180日以内に死亡した場合、災害割増特約が上乗せされます(傷害特約も同様)。
※災害割増特約:不慮の事故による死亡・高度障害が支払対象
※傷害特約:不慮の事故による死亡・身体障害が支払対象(障害の程度に応じて給付)
よって、終身保険Cからは、災害割増特約300万円も支払われます。
よって、受け取る保険金額合計=1,000万円+2,200万円+300万円+600万円+300万円=4,400万円
また、啓介さんが現時点で死亡した場合の金融資産額は、4,270万円+600万円+230万円=5,100万円 です。
次に、団体信用生命保険では、住宅ローンを借りた人が死亡・高度障害状態になった場合、本人に代わって保険会社がローン残高を債権者(銀行)に支払います。
これに対し、自動車ローンや事業用借入等の残債は、契約者が死亡しても債務は消えず、相続人が返済する債務となります。
従って、保険金&預貯金合計と債務の差引額=(4,400万円+5,100万円)−220万円=9,280万円
従って正解は、4. 9,280万円
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