問4 2021年9月実技中小事業主資産相談業務

問4 問題文と解答・解説

問4 問題文

Mさんは、Aさんに対して、株式の投資指標について説明した。《設例》の<X社およびY社に関する資料>に基づき、Mさんが説明した次の記述(1)〜(3)について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。なお、計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入している。

(1)「株価の割高・割安を判定する代表的な投資指標として、PERがあります。X社のPERは2.00倍です。一般に、この指標は、同じ業界で同規模の競合他社との比較や時系列比較などを行って利用するとよいでしょう」

(2)「会社の収益性や経営効率を測る代表的な指標として、ROEがあります。X社のROEは4.88%です。ROEが低い会社であっても、自己資本比率が高かったり、現預金を豊富に保有していたりするなど、財務の安全性が高いケースもあります」

(3)「株主への利益還元度合いを測る指標として、配当性向があります。Y社の配当性向は50.00%です。配当性向が高い会社は、株主に多くの利益を還元していることになりますが、利益水準が低かったり、内部留保が少なく積極的な投資ができていなかったりする可能性もあります」

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問4 解答・解説

株式の投資指標に関する問題です。

(1)は、×。PER(株価収益率)とは、現在の株価が1株当たりの当期純利益の何倍かを示すもので、PERが高いほど割高、もしくは今後の利益成長が期待されると考えることができます。
PER=株価/1株当たり当期純利益=株価/(当期純利益/発行済株式総数)
X社のPER=8,200円÷(200億円/1億株)=41倍
Y社のPER=3,000円÷(200億円/4億株)=60倍
よってPERはY社のほうがX社よりも高く、割高もしくは今後の高い成長が期待されているといえます。

(2)は、○。ROE(自己資本利益率)とは、自己資本を使ってどれだけ利益を上げたかを示しますので、ROEが高いほど収益性が高く、株主への利益還元も期待できます。
ROE(%)=当期純利益/自己資本×100
よって、
X社のROE=200億円/4,100億円×100=4.88%(小数点以下第3位四捨五入)
Y社のROE=200億円/5,600億円×100=3.57%(小数点以下第3位四捨五入)
よって、ROEはX社のほうがY社よりも高く、収益性が高く経営効率が良いといえますが、ROEが低くても自己資本比率が高かったり、現預金を潤沢に保有していたり等の、財務の安全性が高いケースもあります。

(3)は、○。配当性向とは、当期純利益に対する配当金が占める割合のことで、配当性向が高いほど株主への利益還元が高いといえますが、利益水準が低かったり、内部留保が少なく将来への投資に消極的であるケースもあります。
配当性向=1株当たり年配当金額÷1株当たり当期純利益×100
    =配当金支払総額÷当期純利益×100
X社の配当性向=150億円/200億円×100=75.00%
Y社の配当性向=100億円/200億円×100=50.00%
よって、配当性向はX社株式がY社株式を上回っており、今期に関してはX社の方が株主への利益還元が高いといえます。

第2問             問5

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