問53 2021年9月学科
問53 問題文択一問題
遺言に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.公正証書による遺言をした者は、その遺言を自筆証書による遺言によって撤回することはできない。
2.自筆証書によって遺言をするためには、作成時、証人2人以上の立会いが必要である。
3.未成年者が遺言をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。
4.遺言書に認知する旨の記載をすることによって、遺言者は子の認知をすることができる。
問53 解答・解説
遺言に関する問題です。
1.は、不適切。遺言の撤回は、遺言書の形式に関わらず可能なため、新しい遺言書が有効となります。
また、前の遺言が後の遺言と抵触する場合、抵触部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなされます。
つまり、遺言者は、遺言の一部だけを撤回できます。後から気が変わって「やっぱりあいつには相続させたくない!」と思えばその部分だけ撤回できるわけです。
2.は、不適切。自筆証書遺言とは、遺言者が遺言の全文、日付および氏名を自書して印を押すものですが、作成時に証人の立会いは不要です。作成時に2名以上の証人の立会いが必要なのは、公正証書遺言です。
3.は、不適切。遺言は、15歳以上で通常の判断能力があれば、可能です。
4.は、適切。婚姻していない男女から生まれた子である非嫡出子は、父親から自身の子として認知されていれば、相続の権利を得ますが、何らかの事情で生前に認知ができない場合には、認知は遺言書にその旨を記載することでも可能です。
小説などで、大金持ちが死亡して遺言書を確認してみると、「遺産は全て隠し子に相続させる」って書いてある!というような展開は、まさにこのことですね。
よって正解は、4.
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