問35 2021年3月学科
問35 問題文択一問題
所得税における所得控除に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.納税者が保有する生活に通常必要な資産について、災害、盗難または横領によって一定の損失が生じた場合、雑損控除の適用を受けることができる。
2.扶養控除の対象となる控除対象扶養親族のうち、その年の12月31日現在の年齢が22歳の者は、特定扶養親族に該当する。
3.納税者の合計所得金額が1,000万円を超える場合、配偶者の合計所得金額の多寡にかかわらず、配偶者控除の適用を受けることはできない。
4.医療費控除(「特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例」を除く)の控除額は、その年中に支払った医療費の金額(保険金等により補てんされる部分の金額を除く)の合計額から、その年分の総所得金額等の合計額の10%相当額を控除して計算される。
問35 解答・解説
所得税の所得控除に関する問題です。
1.は、適切。雑損控除の適用を受けると、災害や盗難にあった場合に、その損失額を確定申告することで、損失額の一部の金額を課税所得から控除してもらえます。
2.は、適切。特定扶養控除は、19歳以上23歳未満が適用対象で、控除額は扶養控除38万円に25万円上乗せした、63万円です。
3.は、適切。2020年度分の所得税からは、所得税の配偶者控除は、生計同一で年間の合計所得額が48万円以下の配偶者であれば適用されるため、収入が給与のみの場合、年収103万円以下(給与所得控除55万円適用後に48万円)であれば、配偶者控除の適用対象です。ただし、配偶者控除の適用を受ける人の合計所得金額が900万円までは控除額38万円ですが、900万円超950万円以下では26万円、950万円超1,000万円以下では13万円と、段階的に控除額が下がり、1,000万円超で控除額0円となります(給与収入だけなら1,220万円以下なら配偶者控除を受けられます)。
4.は、不適切。医療費控除は、その年に支払った自己負担の医療費 から、保険金などで補填された金額と、10万円(総所得200万円未満の人は総所得の5%)を差し引いた額です。また、医療費控除の上限は、毎年200万円までです。
よって正解は、4.
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