問10 2021年3月学科
問10 問題文択一問題
下記<A社の貸借対照表>に基づき算出されるA社の財務比率に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、総資本の金額=負債・純資産合計額、自己資本の金額=純資産合計額とする。
<A社の貸借対照表> (単位:百万円)
1.当座比率は、「(100+100)/200×100=100%」である。
2.流動比率は、「400/200×100=200%」である。
3.固定比率は、「600/1,000×100=60%」である。
4.自己資本比率は、「500/1,000×100=50%」である。
問10 解答・解説
企業の財務の安全性を示す指標に関する問題です。
1.は、適切。当座比率=当座資産÷流動負債×100(%)で、短期の支払能力を判断する指標であり、当座比率が高いほど短期的な支払能力が高く望ましい状態といえます。
当座資産とは現金化の早い資産のことで、その内訳は、 現金・預金、受取手形、売掛金、有価証券等です(現金化しにくい棚卸資産(商品)は含みません。)。
設例では「製品及び商品」がありますが、これらは当座資産に含まないわけです。
よって、
A社の当座比率=当座資産(100+100)÷200×100(%)=100%
2.は、適切。流動比率=流動資産÷流動負債×100(%)で、流動負債(1年以内に返済すべき負債)に対する流動資産(短期間で換金可能な資産)の割合を示しているため、流動比率が高いほど、その企業の財務の安全性が高いといえます。
A社の流動比率=流動資産400÷流動負債200×100(%)=200%
3.は、不適切。固定比率=固定資産÷自己資本×100(%)で、設備投資等の固定資産への投資が、自己資本でどの程度賄われているかを判断する指標です。
このうち、自己資本は純資産から少数株主持分と新株予約権を差し引いたものですが、本問では少数株主持分や新株予約権の記載がないため、単純に貸借対照表の値を当てはめて計算します。
A社の固定比率=固定資産600÷純資産500×100(%)=120%
4.は、適切。自己資本比率は、総資産に対する自己資本の割合です。
計算式:自己資本比率=自己資本÷総資産×100
よってA社の自己資本比率=純資産500÷総資産1,000×100=50%
よって正解は、3.
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