問47 2020年9月学科
問47 問題文択一問題
建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、議決権を行使すべき者1人を定めなければならない。
2.共用部分に対する各区分所有者の共有持分は、各共有者が有する専有部分の床面積の割合によるものとされ、規約で別段の定めをすることはできない。
3.建物を建て替えるに当たっては、集会において、区分所有者および議決権の各5分の4以上の多数による建替え決議をすることができる。
4.区分所有者は、敷地利用権が数人で有する所有権である場合、原則として、敷地利用権を専有部分と分離して処分することはできないが、規約で別段の定めをすることができる。
問47 解答・解説
区分所有法に関する問題です。
1.は、適切。分譲マンションのような区分所有の建物の場合、自宅を夫婦の共有名義としている場合がありますが、専有部分が数人の共有であっても、共有者は、議決権を行使すべき者を1人だけ定めることになっています。
2.は、不適切。玄関・ロビー・エレベーター・階段・廊下等の共用部分の持分割合は、各共有者が有する専有部分の床面積(内法面積(水平投影面積))の割合で決まりますが、マンションの管理規約で「共用部分の持分割合は各共有者一律」として管理費負担も全員一律にする等、別段の定めをすることも可能です。
3.は、適切。建物を建て替えるには、集会で区分所有者および議決権の各5分の4以上が必要で、規約で別段の定めをすることはできません。
4.は、適切。区分所有者は原則として、専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分できませんが、規約で分離処分可能とする等の別段の定めをすると、分離処分が可能です。
マンションの部屋は売らずに、敷地の利用権だけを売るというようなことは原則出来ないわけですが、手続きを踏んで規約に定めれば、それも可能なわけです。
なお、敷地利用権とは、マンションの区分所有者が、その建物の敷地を占有できる権利のことです。
分譲マンションのような区分所有の建物の場合、区分所有者全員で土地の所有権を共有しており、この共有持分を敷地利用権といいます。
よって正解は、2.
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