問31 2019年9月実技資産設計提案業務
問31 問題文
FPの阿久津さんは、個人に対する所得税の仕組みについて幸一郎さんから質問を受けた。阿久津さんが下記<イメージ図>を使用して行った所得税に関する次の(ア)〜(エ)の説明のうち、適切なものには〇、不適切なものには×を解答欄に記入しなさい。
<イメージ図>
(出所:財務省「所得税の基本的な仕組み」)
(ア)「幸一郎さんが住宅ローンを組んでマンションを購入したことにより受けられる住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、税額控除として、一定金額を所得税額から控除することができます。」
(イ)「幸一郎さんが収入保障保険や医療保険の保険料を支払ったことにより受けられる生命保険料控除は、所得控除として、一定金額を所得金額から控除することができます。」
(ウ)「幸一郎さんがふるさと納税をしたことにより受けられる寄附金控除は、税額控除として、一定金額を所得税額から控除することができます。」
(エ)「幸一郎さんが地震保険料を支払ったことにより受けられる地震保険料控除は、所得控除として、一定金額を所得金額から控除することができます。」
問31 解答・解説
所得税の計算に関する問題です。
(ア)は、○。税額控除は政策的な意図で設定されることが多く、住宅借入金等特別控除等が該当します。
収入・経費・所得控除から算出された課税所得に、対応する税率を乗じて、所得税額を算出し、そこからさらに、税額控除を差し引くことで、最終的な所得税額を求めます。
(イ)は、○。所得控除とは、各納税者の個人的事情を加味するためのもので、社会保険料控除や配偶者控除・扶養控除、生命保険料控除、医療費控除等が該当します。
収入・経費から算出された所得金額から所得控除を差し引くことで、課税所得を算出します。
(ウ)は、×。ふるさと納税は寄附金控除の対象であり、一定額が所得控除されます。算出された所得税額から差し引く税額控除ではありません。
(エ)は、○。地震保険料は地震保険料控除として所得控除の対象で、地震保険料控除の上限は所得税5万円・住民税2.5万円で、所得税では支払った保険料全額が控除され、住民税では保険料の2分の1が控除されます。
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