問40 2019年9月学科
問40 問題文択一問題
会社法上の計算書類および法人税法上の法人税申告書に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.株主資本等変動計算書は、貸借対照表の純資産の部の一会計期間における変動額のうち、主として、株主に帰属する部分である株主資本の各項目の変動事由を報告するために作成される計算書類である。
2.個別注記表は、重要な会計方針に関する注記、貸借対照表に関する注記、損益計算書に関する注記等、各計算書類に記載されている注記を一覧にして表示する計算書類である。
3.損益計算書は、一時点における企業資本の運用形態である資産と、その調達源泉である負債、純資産の構成を示す計算書類である。
4.法人税申告書別表四は、損益計算書に掲げた当期利益の額または当期欠損の額を基として、加算・減算による申告調整を行うことによって所得金額または欠損金額を計算する表である。
問40 解答・解説
企業の決算書・法人税の申告書に関する問題です。
1.は、適切。株主資本等変動計算書は、貸借対照表の純資産の変動状況を表す財務諸表で、株主資本の変動額については変動事由ごとに区分して表示されます。
2.は、適切。個別注記表は、重要な会計方針や貸借対照表・損益計算書等の各計算書類に記載された注記を一覧表示した会社法上の計算書類で、会計方針の変更や各計算書類がどのような基準で作成されているのかが分かります。
3.は、不適切。損益計算書は、企業の一会計期間における収益と費用を示したもので、利益の大きさ(売上高や経常利益)とその発生源泉(本業か臨時収入か等)を示したものでもあるため、企業の経営成績を示す財務諸表の一つです。
企業の一定時点の資産と債務が記載された、財政状態を示したものは、貸借対照表です。また、資金の調達源泉と使途を示したものでもあります。
4.は、適切。企業会計上は利益でも法人税法上は益金とならなかったり、企業会計上は費用でも法人税法上は損金とならなかったりします。
このため、法人税申告書別表四では、決算書の純利益・純損失に法人税法上の加算・減算を行い、所得金額・欠損金額を算出します。
よって正解は、3.
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