問29 2019年9月学科
問29 問題文択一問題
金融商品の販売等に関する法律(以下「金融商品販売法」という)および消費者契約法ならびに金融商品取引法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.外国為替証拠金取引は、金融商品販売法における金融商品の販売に該当する取引である。
2.金融商品販売法が規定する金融商品の販売において、金融商品販売法と消費者契約法の両方の規定を適用することができる場合は、金融商品販売法が優先して適用される。
3.消費者契約法では、事業者が消費者に対し、ある重要事項について当該消費者の利益となる旨を告げ、不利益となる事実を故意に告げなかったことにより、消費者が当該事実が存在しないと誤認し、消費者契約の申込みをしたときは、消費者はこれを取り消すことができるとされている。
4.金融商品取引法では、金融商品取引業者等が行う金融商品取引業の内容に関する広告等をする場合、金融商品取引行為を行うことによる利益の見込みなどについて、著しく事実に相違する表現をし、または著しく人を誤認させるような表示をしてはならないとされている。
問29 解答・解説
金融商品販売法・消費者契約法・金融商品取引法に関する問題です。
1.は、適切。金融商品販売法では、預貯金・有価証券・投資信託等のほか、外国為替証拠金取引(FX)や金融先物・デリバティブ取引(オプション取引等)、海外の商品先物取引も適用対象です。
2.は、不適切。金融商品販売法は業者に損害賠償を求めることができるのに対し、消費者契約法は契約取り消し等ができます。このため、金融商品販売法と消費者契約法の両方の規定に抵触する場合、両方の規定が適用されます。
(損害賠償請求ができても契約が有効なまま、というのでは法律の規制の意味がありませんからね。)
3.は、適切。消費者契約法により、事業者が重要事項について消費者に不利益な事実を故意に説明せず、消費者が不利益な事実はないと誤認し結んだ契約は、取り消すことが可能です。
4.は、適切。金融商品取引法により、業者による金融商品の広告は、利益見込み等について、著しく事実に相違したり、誤認させるような表示は禁止されています。
よって正解は、2.
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