問4 2019年5月実技生保顧客資産相談業務
問4 問題文
はじめに、Mさんは、Aさんに対して、必要保障額等について説明した。Mさんが説明した以下の文章の空欄(1)〜(3)に入る最も適切な数値を解答用紙に記入しなさい。なお、問題の性質上、明らかにできない部分は「□□□」で示してある。
「医療保障を充実させる一方で、最低限の死亡保障は確保しておくことが望ましいと思います。下記の<算式>および<条件>を参考にすれば、Aさんが現時点で死亡した場合の遺族に必要な生活資金等の総額は( 1 )万円となり、必要保障額は( 2 )万円となります。
Aさんが現時点において死亡(不慮の事故以外)した場合、現在加入している生命保険から妻Bさんに支払われる死亡保険金額は□□□万円となります。他方、Aさんが不慮の事故により事故の日から180日以内に死亡した場合の死亡保険金額は( 3 )万円となります。
Aさんが現在加入している生命保険の死亡保険金額は必要保障額を上回りますので、死亡保険金額を減額してもよいかもしれません。ただし、必要保障額はAさんやご家族の生活環境の変化にあわせて、その額が増減しますので、見直しの際は慎重にご検討ください」
<算式>
必要保障額=遺族に必要な生活資金等の総額−遺族の収入見込金額
<条件>
1. 現在の毎月の日常生活費は30万円であり、Aさん死亡後の妻Bさんの生活費は、現在の日常生活費の50%とする。
2.現時点の妻Bさんの年齢における平均余命は、40年とする。
3.長女Cさんの結婚援助資金の総額は、200万円とする。
4.Aさんの死亡整理資金(葬儀費用等)・緊急予備資金は、500万円とする。
5.住宅ローン(団体信用生命保険加入)の残高は、1,500万円とする。
6.金融資産(預貯金等)の金額は、1,900万円とする。
7.Aさん死亡後に妻Bさんが受け取る公的年金等の総額は、4,700万円とする。
8.現在加入している《設例》の生命保険の死亡保険金額は考慮しなくてよい。
問4 解答・解説
必要保障額に関する問題です。
死亡時の必要保障額の計算式は、必要保障額=死亡後の総支出−総収入ですから、収入と支出をそれぞれ計算します。
<支出の部>
(1)(2)死亡後の生活費
・現在の生活費30万円×50%×12ヶ月×40年=7,200万円
(3) 結婚援助資金:200万円
(4) 死亡整理資金・緊急予備資金:500万円
よって、総支出=7,200万円+200万円+500万円=7,900万円
なお、住宅ローンは団体信用生命保険の死亡保険金で弁済されるため、0円です。
<収入の部>
(6) 金融資産額:1,900万円
(7) 妻Bさんの公的年金総額:4,700万円
(8) 現在加入している生命保険の保障金額は考慮しない。
よって、総収入=1,900万円+4,700万円=6,600万円
従って、必要保障額=総支出7,900万円−総収入6,600万円=1,300万円 です。
次に、Aさんが死亡した場合、契約中の定期保険特約付終身保険からは、終身保険・定期保険特約・災害割増特約からそれぞれ保険金・給付金が支給されます。
なお、不慮の事故で180日以内に死亡した場合、災害割増特約が上乗せされます(傷害特約も同様)。
※災害割増特約:不慮の事故による死亡・高度障害が支払対象
※傷害特約:不慮の事故による死亡・身体障害が支払対象(障害の程度に応じて給付)
よって、不慮の事故で180日以内に死亡した場合、契約中の定期保険特約付終身保険で支払われる死亡保険金合計額は、
終身300万円+定期2,000万円+災害割増500万円=合計2,800万円 となります。
なお、団体信用生命保険では、住宅ローンを借りた人が死亡・高度障害状態になった場合、本人に代わって保険会社がローン残高を債権者(銀行)に支払いますので、妻Bさんに支払われる死亡保険金額としては対象外です。
以上により正解は、(1) 7,900(万円) (2)1,300(万円) (3)2,800(万円)
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