2級FP過去問解説　問5　2018年9月実技（個人資産）

Ｍさんは、Ａさんに対して、Ｘ社株式の購入について説明した。Ｍさんが説明した次の記述(1)〜(3)について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。

(1)「ＰＥＲは、株価が１株当たり当期純利益の何倍であるかを示す指標です。一般に、ＰＥＲが低い銘柄ほど株価は割高とされ、今後の成長性が期待できます。ＰＥＲの水準は、業種や会社の規模等によって異なりますので、同業他社との比較指標として利用し、今後の株価の動向を予測するうえでの参考としてください」

(2)「仮に、Ａさんが特定口座（源泉徴収あり）においてＸ社株式を株価3,300円で500株購入し、同年中に株価3,600円で全株売却した場合、手数料等を考慮しなければ、売却益15万円に対して10.21％相当額が源泉徴収等されます」

(3)「Ｘ社株式の配当および株主優待を受け取るためには、権利付き最終日までにＸ社株式を購入しておく必要があります。Ｘ社株式の権利付き最終日は、権利確定日の前日である平成31年２月27日（水）になります」

株式のPER・特定口座・権利確定日に関する問題です。

(1)は、×。PER（株価収益率）＝株価／１株当たり当期純利益で、現在の株価が1株当たりの当期純利益の何倍かを示しているため、同業種でPERが高い銘柄ほど割高、もしくは今後の利益成長が期待されると考えることができます。

(2)は、×。源泉徴収有りの株式の特定口座で取引する場合、株式の売却益や配当金から、所得税・復興特別所得税と住民税を合わせて20.315％が源泉徴収されます。

(3)は、×。株式取引において約定日から実際の決済日までの期間は、約定日を含めて4営業日です（約定日から3営業日後に決済）。
このため、株主優待や配当金受け取りの権利を得るためには、権利確定日の3営業日前に約定している必要があります。
X社の権利確定日は2月28日（木）ですから、最終約定日は3営業日前の25日（月）です。

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