問6 2017年9月実技中小事業主資産相談業務
問6 問題文
Mさんは、Aさんに対して、株式の投資指標について説明した。《設例》の〈X社の財務データ等〉に基づき、Mさんが説明した以下の文章の空欄(1)〜(3)に入る最も適切な数値を解答用紙に記入しなさい。なお、計算結果は表示単位の小数点以下第3位を四捨五入し、小数点以下第2位までを解答すること。
「株式の代表的な投資指標として、PERとPBRがあります。〈X社の財務データ等〉に基づいて算出すると、X社株式のPERは( 1 )倍、PBRは( 2 )倍となります。一般に、いずれも倍率が高いほど株価が割高であるといえますが、相対的な指標ですので、同業他社の数値や業界平均値などと比較することが有用です。
また、配当金額から株主への利益還元度合いを測る指標として、配当性向があります。〈X社の財務データ等〉に基づき、X社の配当性向を算出すると、( 3 )%となります。一般に、配当性向が高いほど、株主への利益還元度合いが高い傾向があるといえますが、成長性のある企業には利益を配当せずに再投資して事業拡大を図る傾向もありますので、必ずしも高いほうが優れた企業というわけではありません」
問6 解答・解説
株式の投資指標に関する問題です。
PER(株価収益率)とは、現在の株価が1株当たりの当期純利益の何倍かを示すものです。
PER=株価/1株当たり当期純利益=株価/(当期純利益/発行済株式総数)
よって、X社のPER=700円÷(120億円/5億株)=29.1666…
→29.17倍(小数点以下第3位四捨五入)
また、PBR(株価純資産倍率)とは、現在の株価が1株当たりの純資産の何倍かを示すものです。
PBR(株価純資産倍率)=株価/1株当たり純資産額
=株価/(自己資本/発行済株式総数)
よって、
X社のPBR=700円÷(2,000億円÷5億株)=1.75倍
また、配当性向とは、当期純利益に対する配当金が占める割合のことです。
配当性向=1株当たり年配当金額÷1株当たり当期純利益×100
X社の配当性向=8円/(120億円/5億株)×100=33.333…%
→33.33%(小数点以下第3位四捨五入)
以上により正解は、(1)29.17(倍) (2)1.75(倍) (3)33.33(%)
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