問4 2017年5月実技資産設計提案業務
問4 問題文
下記<資料>に関する次の(ア)〜(エ)の記述について、正しいものには○、誤っているものには×を解答欄に記入しなさい。なお、所得税および住民税は一切考慮しないものとする。また、(エ)の計算結果については小数点以下第4位を切り捨てること。
<資料>
(ア)KA株式会社の社債のような発行方式をオーバーパー発行という。
(イ)KA株式会社の社債を額面100万円分購入した場合、償還時には101万円が償還される。
(ウ)2019年5月30日にKB株式会社の社債を額面100万円分購入し、償還まで保有した場合、償還までに7回の利払いがある。
(エ)2020年1月31日にKB株式会社の社債を単価95円で額面100万円分購入し、償還まで保有した場合(残存期間2年)の最終利回り(単利・年率)は3.473%である。
問4 解答・解説
債券投資に関する問題です。
(ア)は、○。オーバーパー発行の債券とは、額面よりも高い価格で発行され、満期時に額面で償還される債券ですので、発行時に購入してから償還まで保有すると、償還差損が発生します。
(イ)は、×。債券は、原則として償還時には額面金額で償還されますので、額面100万円分の社債を購入した場合、償還時には額面通りの100万円が償還されます(KA株式会社の社債は発行価格が額面を上回るため、発行時に額面100万円を購入するには101万円が必要ですが、償還時には100万円しか償還されないため、1万円の償還差損が発生します)。
(ウ)は、×。KB株式会社の社債の利払日は、毎年1月31日と7月31日の年2回ですので、2019年5月30日に購入した場合には、2022年1月31日の償還までに、2019年に1回、2020年に2回、2021年に2回、2022年に1回の計6回の利払いがあります。
(エ)は、○。債券の最終利回りとは、既発債を償還期限まで保有していた場合の利回りですが、
単利の利回りの計算式は、
利回り(%)=(1年間の収益合計/投資金額)×100 です。
※1年間の収益=1年分の利子+1年当たりの差益
1年分の利子 :額面100円×0.80%=0.8円
1年当たりの差益:(償還額100.00円−購入価格95.00円)/所有期間2年=2.5円
1年間の収益合計:利子0.8円+差益2.5円=3.3円
利回り(%)=(収益合計3.3円/投資金額95.00円)×100=3.4736≒3.473%(小数点以下第4位切捨て)
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