問13 2017年5月実技個人資産相談業務
問13 問題文
相続開始後の手続に関する以下の文章の空欄(1)〜(3)に入る最も適切な語句を、下記の〈語句群〉のイ〜チのなかから選び、その記号を解答用紙に記入しなさい。
@)被相続人の財産は相続開始と同時に共同相続人の共有状態になるため、財産の取得者を確定させるためには、遺産分割を行うことになる。遺産分割にあたり、遺言書がない場合、協議分割をすることになるが、協議分割を成立させるためには共同相続人の全員の参加と合意が必要である。この合意が成立しないために協議分割を行えない場合、共同相続人は( 1 )に対して申立てを行い、( 1 )の調停・審判による遺産分割を行うことになる。
A)Aさんが所有している上場株式の相続税評価額は、原則として、その株式が上場されている金融商品取引所の公表する課税時期の最終価格によって評価する。ただし、その最終価格が課税時期の属する月以前( 2 )間の毎日の最終価格の各月ごとの平均額のうち最も低い価額を超える場合には、その最も低い価額によって評価する。
B)Aさんが平成29年分の所得税について確定申告をしなければならない者に該当する場合、相続人は、原則として、相続の開始があったことを知った日の翌日から( 3 )以内に準確定申告書を提出しなければならない。
〈語句群〉
イ.法務局 ロ.公証役場 ハ.家庭裁判所 ニ.2カ月 ホ.3カ月
ヘ.4カ月 ト.6カ月 チ.10カ月
問13 解答・解説
調停分割・上場株式の相続税評価額・準確定申告に関する問題です。
@)遺産の分割について、共同相続人の間で協議がまとまらない場合、各共同相続人はそれぞれ家庭裁判所に遺産分割の調停・審判を申し立てることができます。
調停分割は、各共同相続人の申立てに基づき家庭裁判所の調停により分割する方法です。
A)上場株式の相続税評価額は、相続発生日の最終価格、もしくは相続した月・その前月・その前々月の月平均額のうち最も低い金額です。
B)被相続人が所得税の確定申告をすべきだった場合、相続人は、相続の開始があったことを知った日の翌日から4ヶ月以内に、その年の被相続人の所得税の確定申告をすることが必要です(準確定申告) 。
つまり、自営業やアパートの大家さんの人が死亡した場合、相続する遺族は4ヶ月以内に、準確定申告をする必要があるわけですね。
以上により正解は、(1)ハ.家庭裁判所 (2)ホ.3カ月 (3)ヘ.4カ月
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