問2 2017年5月学科
問2 問題文択一問題
ファイナンシャル・プランナーがライフプランニングに当たって作成する一般的な各種の表に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.ライフイベントごとの予算額は現在価値で見積もり、キャッシュフロー表の作成においてはその価額を将来価値で計上する。
2.ライフプランニング上の可処分所得は、年間の収入金額から社会保険料、所得税、住民税および生命保険料を差し引いた金額を使用する。
3.キャッシュフロー表の作成において、収入および支出項目の変動率や金融資産の運用利率は、作成時点の見通しで設定する。
4.個人の資産や負債の状況を表すバランスシートの作成において、株式等の金融資産や不動産の価額は、作成時点の時価で計上する。
問2 解答・解説
ライフプランニングの手法・プロセスに関する問題です。
1.は、適切。結婚・出産や教育資金といったライフイベントごとの予算額は現在価値で見積もり、キャッシュフロー表の作成時には将来価値で計上します。
つまり、まずは今後想定される様々なライフイベントについて、今現在そのイベントが発生した場合に必要となる金額を算出し、キャッシュフロー表では物価の上昇率も加味した将来の金額を計上するわけです(もし毎年1%インフレになるなら、今教育資金として200万円は必要だなーと見積もっても、10年後には200万円では少々足りなくなってしまうわけですね)。
2.は、不適切。キャッシュフロー表における可処分所得とは、年間の収入金額から社会保険料・所得税・住民税を控除した金額です(生命保険料は手取りに含むわけですね)。
3.は、適切。キャッシュフロー表を作成する際、年収や金融資産・消費支出はインフレ等によって変動する可能性があるため、作成時点での合理的な範囲で変動率(物価変動率や金融資産の運用利率等)を設定することが必要です。
4.は、適切。個人のバランスシートを作成する際、株式等の金融資産や土地等の不動産は、作成時の時価で計上します。
時価で計上することで、住宅ローンの残りと不動産の資産価値を比較し、どの程度繰上げ返済すべきかを検討することができます。
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