問2 2017年1月実技中小事業主資産相談業務
問2 問題文
Mさんは、Aさんに対して、確定拠出年金の企業型年金(以下、「企業型年金」という)について説明した。Mさんが説明した以下の文章の空欄(1)〜(5)に入る最も適切な語句または数値を、下記の〈語句群〉のイ〜ヨのなかから選び、その記号を解答用紙に記入しなさい。
「企業型年金を実施しようとするときは、労使合意に基づいて企業型年金に係る規約を作成し、当該規約について( 1 )の承認を受ける必要があります。
企業型年金を実施した場合、事業主は、規約に基づき、各加入者(従業員)の個人別専用口座に掛金を拠出します。また、規約で定めることにより、加入者も一定の範囲内で掛金を拠出することができます。事業主が拠出した掛金は全額を損金の額に算入することができ、加入者が拠出した掛金は全額が( 2 )として所得控除の対象となります。
加入者が企業型年金から受け取る給付の額は、拠出された掛金の運用成果に応じて変動しますが、その運用成果については( 3 )が責任を負います。
給付には、老齢給付金、障害給付金、死亡一時金の形態があります。
老齢給付金は、通算加入者等期間が( 4 )年以上あれば、60歳から受け取ることができます。原則として年金として支給されますが、規約で定めることにより、一時金として受け取ることもできます。老齢給付金を一時金で受け取った場合は、( 5 )として課税の対象となります」
〈語句群〉
イ.2 ロ.5 ハ.10
ニ.内閣総理大臣 ホ.厚生労働大臣 ヘ.労働基準監督署長
ト.社会保険料控除 チ.生命保険料控除 リ.小規模企業共済等掛金控除
ヌ.事業主 ル.加入者 ヲ.事業主と加入者の双方
ワ.一時所得 カ.雑所得 ヨ.退職所得
問2 解答・解説
確定拠出年金の企業型に関する問題です。
確定拠出年金の企業型とは、厚生年金適用事業所の事業主が単独または共同で実施する年金制度で、主にその会社の従業員が加入対象者です。
事業主が確定拠出年金の企業型を実施するときは、労使合意に基づいて企業型年金規約を作成し、厚生労働大臣の承認を受ける必要があります。
企業型年金の掛金は、事業主だけでなく従業員個人も掛金を拠出できるマッチング拠出も可能となっており、事業主が拠出した掛金は全額損金算入でき、加入者(従業員)が拠出した掛金は、小規模企業共済等掛金控除として所得控除できます(いずれも限度額まで)。
また、確定拠出年金は、将来の年金受取額が加入者自身の運用指図による運用実績に応じて増減しますので、運用成果については加入者(従業員)自身が責任を負うことになります。
なお、確定拠出年金の加入者期間が、合算して10年以上あれば、60歳から老齢給付金を受給できますが、10年に満たない場合は60歳よりも遅れて支給されます。
確定拠出年金の老齢給付金は、年金として受給する場合は、公的年金等の雑所得として公的年金等控除が適用され、一時金として受給する場合は退職所得として退職所得控除が適用されます。
以上により正解は、(1)ホ.厚生労働大臣 (2)リ.小規模企業共済等掛金控除 (3)ル.加入者 (4)ハ.10 (5)ヨ.退職所得
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