問5 2016年1月実技中小事業主資産相談業務

問5 問題文と解答・解説

問5 問題文

Mさんは、Aさんに対して、株式の投資指標について説明した。《設例》の〈財務データ〉に基づき、Mさんが説明した次の記述(1)〜(3)について、適切なものには○印を、不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。

(1) 「 X社株式とY社株式を、株式の代表的な投資指標であるPERとPBRで比較すると、いずれもX社株式のほうが低いため、Y社株式よりもX社株式のほうが相対的に割安であるといえます」

(2) 「 X社とY社を、企業の収益性を測る指標の1つであるROEで比較すると、Y社のほうが高いため、X社よりもY社のほうが相対的に収益性は高いといえます」

(3) 「X社とY社を、配当金額から企業を評価する代表的な指標である配当性向と配当利回りで比較すると、いずれもX社のほうが高いため、Y社よりもX社のほうが相対的に株主への利益還元が高いといえます」

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問5 解答・解説

株式投資の評価指標に関する問題です。

(1) は、○。PER(株価収益率)とは、現在の株価が1株当たりの当期純利益の何倍かを示すものです。
PER(株価収益率)=株価/1株当たり純利益(EPS)
        =株価/(当期純利益/発行済株式総数)
よって、
X社のPER=700円÷(100億円÷3.9億株) =27.30倍
Y社のPER=1,000円÷(180億円÷6.5億株) ≒36.11倍
従って、PERで比較すると、X社はY社より割安です(PERが低いほど割安)。

また、PBR(株価純資産倍率)とは、現在の株価が1株当たりの純資産の何倍かを示すものです。
PBR(株価純資産倍率)=株価/1株当たり純資産額
           =株価/(自己資本/発行済株式総数)
よって、
X社のPBR=700円÷(1,500億円÷3.9億株) ≒1.82倍
Y社のPER=1,000円÷(3,000億円÷6.5億株) ≒2.17倍
従って、PBRで比較すると、X社はY社より割安です(PBRが低いほど割安)。

以上により、いずれもX社株式のほうが低いため、Y社株式よりもX社株式のほうが相対的に割安であるといえます。

(2) は、×。ROE(自己資本利益率)とは、自己資本を使ってどれだけ利益を上げたかを示します。
ROE(%)=当期純利益/自己資本×100
X社のROE=100億円/1,500億円×100≒6.67%
Y社のROE=180億円/3,000億円×100=6.00%
よって、ROEはX社の方が高く、相対的にはY社よりもX社の方が収益性が高いといえます。

(3) は、×。配当利回りは、株価に対する1株当たり年間配当金の割合のことです。
配当利回り=1株当たり年間配当金/株価×100
     =(年配当金/発行済株式総数)/株価×100
X社の配当利回り=6円/700円×100≒0.86%
Y社の配当利回り=8円/1,000円×100=0.80%
従って、配当利回りで比較すると、X社はY社より配当利回りが高いです。

また、配当性向とは、当期純利益に対する配当金が占める割合のことです。
配当性向=1株当たり年配当金額÷1株当たり当期純利益×100
X社の配当性向=6円/(100億円/3.9億株)×100=23.40%
Y社の配当性向=8円/(180億円/6.5億株)×100≒28.89%
従って、配当性向で比較すると、X社はY社より配当性向が低いです。

以上により、配当利回りではX社の方が株主への利益還元が高いといえますが、配当性向ではY社の方が高いといえます。

問4             問6

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