問33 2015年9月学科
問33 問題文択一問題
所得税における損益通算に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.上場株式を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、申告分離課税を選択した上場株式に係る配当所得の金額と損益通算することができない。
2.ゴルフ会員権を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。
3.賃貸アパートの土地と建物を譲渡したことによる譲渡所得の損失の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。
4.不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、その不動産所得を生ずべき土地の取得に要した負債の利子の額に相当する部分の金額は、他の各種所得の金額と損益通算することができない。
問33 解答・解説
所得税の損益通算に関する問題です。
1.は、不適切。上場株式の譲渡損失は、同一年の株式の譲渡所得や申告分離課税を選択した配当所得と損益通算できます。
2.は、適切。ゴルフ会員権は、平成26年3月31日までに売却した場合は、損失は他の総合課税の所得との損益通算が可能でしたが、総合課税の譲渡所得ではあるものの、平成27年4月1日以降は損失が出ても損益通算の対象外となりました。
3.は、適切。土地・建物の譲渡所得は、分離課税のため、他の所得と損益通算できません。
ただし、自宅を譲渡した場合の損失については、給与所得等と損益通算できる特例(居住用財産の譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例)があります。
4.は、適切。不動産所得の損失のうち、土地取得に要した負債の利子相当部分は、他の所得と損益通算できません。
つまり、借金して土地を購入した場合、その年は収入より支出が上回って不動産所得が損失となっても、借金の利子分は損益通算の対象外ということです。
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