問11 2015年5月実技生保顧客資産相談業務
問11 問題文
Aさんの平成26年分の所得税額の計算等に関する次の記述(1)〜(3)について,適切なものには○印を,不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。
(1) 妻Bさんの平成26年分の合計所得金額は38万円を超えているため,Aさんは,妻Bさんを控除対象配偶者とする配偶者控除の適用を受けることができない。
(2) 長男Cさんは,Aさんと生計を一にしており,かつ,19歳以上23歳未満であるため,Aさんの控除対象扶養親族(特定扶養親族)に該当する。
(3) 母Dさんは,65歳以上であり,かつ,Aさんと同居し,生計を一にしているため,Aさんは,母Dさんを老人扶養親族とする扶養控除(控除額58万円)の適用を受けることができる。
問11 解答・解説
配偶者控除・特定扶養控除・老人扶養控除に関する問題です。
(1) は、×。所得税の配偶者控除は、生計同一で年間の合計所得額が38万円以下の配偶者であれば適用され、控除額は38万円です。
また、生計同一で合計所得金額38万円以下(給与収入だけなら103万円以下)であることが必要です。
よって、パートによる給与収入98万円の妻Bさんは、控除対象配偶者として、配偶者控除の適用対象です。
(2) は、○。特定扶養控除は、19歳以上23歳未満が適用対象で、控除額は扶養控除38万円に25万円上乗せした、63万円です。
また、生計同一で合計所得金額38万円以下(給与収入だけなら103万円以下)であることが必要です。
よって、アルバイトによる給与収入40万円の長男Cさんは、特定扶養親族として、特定扶養控除63万円の対象となります。
(3) は、×。70歳以上の人を扶養する場合、老人扶養親族として、同居する老親等の場合は58万円、同居する老親以外の場合は48万円の扶養控除が適用されます。
また、いずれも生計同一で合計所得金額38万円以下(年金収入だけなら158万円以下)であることが必要です。
よって、68歳で年金収入70万円の母Cさんは、老人扶養親族ではなく一般の扶養親族として、扶養控除38万円の適用対象です(65歳以上で受け取る公的年金は、年120万円までは公的年金等控除により所得ゼロ)。
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