問8 2015年1月実技生保顧客資産相談業務
問8 問題文
Aさんが提案を受けている生命保険に関する次の記述(1)〜(3)について,適切なものには○印を,不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。
(1) 当該生命保険契約を中途解約した場合にX社が受け取る解約返戻金は,Aさんに支給する役員退職金の原資として活用することができるほか,X社の借入金の返済や設備投資の資金に充当することも可能である。
(2) 当該生命保険契約の死亡保険金受取人をX社ではなくAさんの遺族とした場合,X社が支払う保険料は,その全額を福利厚生費としてX社の損金の額に算入することができる。
(3) 当該生命保険契約を契約期間の途中で払済保険に変更する場合,X社では,変更時点における解約返戻金相当額とそれまでに支払った保険料の総額との差額をX社の当該事業年度の益金の額または損金の額に算入することになる。
問8 解答・解説
法人の生命保険の経理処理に関する問題です。
(1) は、○。逓増定期保険は、保険期間の途中で解約した場合に支払われる解約返戻金を、役員退職金の原資として活用したり、借入金返済や設備投資等に充当することも可能です。
(2) は、×。被保険者=特定の役員、死亡保険金受取人=役員の遺族とする場合、実質的に法人が役員の生命保険料を肩代わりしていることになるため、全額を役員に対する給与として計上します。
(3) は、×。法人が既に加入している生命保険を払済保険に変更した場合、変更時の解約返戻金相当額と資産計上額との差額を、変更した日の属する事業年度の益金・損金に算入します(支払った保険料との差額ではありません)。
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