問10 2015年1月学科
問10 問題文択一問題
中小企業の資金調達に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.手形借入は、企業が借入金額を額面とする金融機関宛の約束手形を差し入れることで金融機関から融資を受けて資金を調達する方法である。
2.ABL(アセット・ベースト・レンディング)は、企業が保有する売掛債権を期日前に売却することにより資金を調達する方法である。
3.公募増資は、不特定多数の投資家を対象として、企業が株式を発行して資金を調達する方法である。
4.少人数私募債は、親族、知人、取引先などの縁故者(50人未満)を対象として、企業が社債を発行して資金を調達する方法である。
問10 解答・解説
企業の資金調達に関する問題です。
1.は、適切。手形借入とは、金融機関宛の約束手形を振り出し、それを金融機関に差し入れて資金を調達する方法です。
つまり、「●月●日に●●円支払います」という証文を担保に、銀行から借金することです。
紙切れ一枚で取引を行う信用取引の1つですので、金利は高めです。
2.は、不適切。ABL(アセット・ベースト・レンディング、動産・債権担保融資)は、企業の売掛金等の債権や在庫等の資産を担保として、融資を受ける資金調達方法で、担保資産の対象は、牛や豚等の家畜、米・ワイン等の食料品在庫、特許や商標等の知的財産等、多岐にわたります(期日前に売却するわけではありません)。
3.は、適切。公募増資とは、不特定多数の投資家に対して、企業が新しい株式を発行して資金を調達する方法です。
会社の株主資本を充実させ、財務内容を健全化させることが出来ますが、既存の株主には持株比率が低下する等の不利益を被る恐れもあります(1株あたりの利益の希薄化)。
4.は、適切。少人数私募債とは、親族、知人、取引先などの縁故者(50人未満)に、企業が社債を発行して資金調達する方法です。
一般に中小企業が発行するもので、無担保です。
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