問3 2014年9月実技個人資産相談業務

問3 問題文と解答・解説

問3 問題文

MさんがAさんに対して行ったアドバイスに関する次の記述(1)〜(3)について,適切なものには○印を,不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。

(1) 「Aさんが60歳以後も雇用保険の一般被保険者としてX社に勤務し,賃金が60歳到達時点に比べて85%未満に低下した場合,所定の手続により,原則として雇用保険から高年齢雇用継続基本給付金が支給されます」

(2) 「Aさんは老齢厚生年金の支給開始を66歳以後に繰り下げることができますが,老齢厚生年金の繰下げ支給の申出は,老齢基礎年金の繰下げ支給の申出と同時に行う必要があります」

(3) 「妻Bさんは60歳から報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金を受給することができますので,妻Bさんが60歳以後もパート勤務を続けながらAさんの健康保険の被扶養者となるためには,その収入要件について留意する必要があります」

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問3 解答・解説

高年齢雇用継続給付・年金の繰下げ・健康保険の被扶養者に関する問題です。

(1) は、×。雇用保険の高年齢雇用継続給付は、60歳到達時等の時点に比べて賃金が75%未満に低下した、60歳以上65歳未満の一般被保険者の方に支給されます(高年齢雇用継続基本給付金と高年齢再就職給付金の2種類)。

(2) は、×。年金の支給繰下げは、老齢基礎年金と老齢厚生年金の同時繰下げや、いずれか一方だけの繰下げも可能です。
支給繰下げをした場合、年金は1カ月当たり0.7%増額されます。
ただし、一度繰下げるとやり直し(やっぱり繰り下げないで!)はできません。

(3) は、○。健康保険の被扶養者となるための収入条件は、年収130万円未満が原則ですが、対象者が60歳以上や障害者の場合は、年収180万円未満です。 なおかつ、被保険者と同居の場合は、年収は被保険者の年収の2分の1未満である必要があり、同居していない場合は、年収は被保険者の援助額より少ない必要があります。
妻Bさんの生年月日は昭和32年12月10日ですから、60歳から報酬比例部分の年金を受給できます(女性は昭和29年4月2日〜昭和33年4月1日以前生まれの人)ので、上記の収入要件について留意が必要です。

問2             第2問

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