問20 2014年9月学科
問20 問題文択一問題
損害保険を活用した事業活動のリスク管理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.印刷業を営む企業が、工場内の機械設備・装置が火災により損害を被った場合に備えて、機械保険を契約した。
2.建設業を営む企業が、建設中の建物にクレーンが当たって建物が破損した場合に備えて、建設工事保険を契約した。
3.宿泊業を営む企業が、クロークで客から預かった荷物が盗難に遭った場合に備えて、施設所有(管理)者賠償責任保険を契約した。
4.設備工事業を営む企業が、住宅の水道工事完了後に工事ミスによる水道管の破損を原因とする水漏れ事故が発生して住宅に損害を与えた場合に備えて、受託者賠償責任保険を契約した。
問20 解答・解説
損害保険による事業活動のリスク管理に関する問題です。
1.は、不適切。機械保険は、作業ミスや設計ミス等の事故で、事業用建物内の各種機械設備に生じる損害を補償しますが、火災事故は補償されません。火災事故に備えるには火災保険です。
2.は、適切。建設工事保険は、火災や作業ミス等の事故で、建設工事中の建物に生じる損害を補償します。
3.は、不適切。施設所有(管理)者賠償責任保険は、施設の安全性の維持・管理の不備や、施設の用法に伴う業務遂行に起因する対人・対物事故について、施設所有(管理)者の損害賠償責任を補償する保険ですので、客から預かった荷物の盗難は補償されません。
他人から預かった物に対する損害賠償責任を補償するのは、受託者賠償責任保険です(焼失・破損・紛失・盗難等を補償)。
4.は、不適切。受託者賠償責任保険は、他人から預かった物に対する損害賠償責任を補償する保険です(焼失・破損・紛失・盗難等を補償)ので、水道工事完了後の水漏れ事故による損害賠償責任を負うリスクへの備えとしては不適切で、 生産物賠償責任保険(PL保険)が適切です。
生産物賠償責任保険(PL保険)は、企業等が製造・販売した商品などによる事故で、他者への損害賠償責任が発生した場合、被害者の治療費や慰謝料といった企業側の損害額を補償する保険です。
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