問2 2014年5月実技個人資産相談業務
問2 問題文
Mさんは,Aさんが定年退職後も継続雇用制度を利用してX社に勤務し,厚生年金保険からの老齢給付を受給する場合について説明した。Mさんが説明した以下の文章の空欄(1)〜(3)に入る最も適切な語句を,下記の〈語句群〉のイ〜チのなかから選び,その記号を解答用紙に記入しなさい。
「Aさんは,原則として,特別支給の老齢厚生年金(以下,「年金」という)を( 1 )から受給することができます。ただし,Aさんが( 1 )以後もX社で厚生年金保険の被保険者として勤務している場合,年金は,( 2 )と基本月額との合計額が支給停止調整開始額を超えるときに,年金額の一部または全部が支給停止となります。
また,Aさんが,年金と雇用保険の高年齢雇用継続基本給付金とを同時に受けられる場合は,年金と雇用保険との調整が行われ,年金額の一部が支給停止となります。支給停止される年金額(月額)は,最高で標準報酬月額の( 3 )相当額です」
〈語句群〉
イ.61歳 ロ.62歳 ハ.63歳 ニ.標準報酬 ホ.総報酬月額相当額
ヘ.6% ト.7% チ.8%
問2 解答・解説
特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢・在職老齢年金・高年齢雇用継続基本給付金に関する問題です。
65歳前の老齢厚生年金は、「特別支給の老齢厚生年金」として、定額部分と報酬比例部分があり、昭和30年4月2日〜昭和32年4月1日生まれの男性は、62歳〜65歳になるまで報酬比例部分のみ支給されます。
<定額部分の支給開始年齢>(女性は各5年遅れ)
・昭和16年4月1日以前生まれ………………………60歳
・昭和16年4月2日〜昭和18年4月1日生まれ……61歳
・昭和18年4月2日〜昭和20年4月1日生まれ……62歳
・昭和20年4月2日〜昭和22年4月1日生まれ……63歳
・昭和22年4月2日〜昭和24年4月1日生まれ……64歳
※昭和24年4月2日以降生まれ(女性は昭和29年4月2日以降)は報酬比例部分のみ。
<報酬比例部分の支給開始年齢>(女性は各5年遅れ)
・昭和28年4月1日以前生まれ………………………60歳
・昭和28年4月2日〜昭和30年4月1日生まれ……61歳
・昭和30年4月2日〜昭和32年4月1日生まれ……62歳
・昭和32年4月2日〜昭和34年4月1日生まれ……63歳
・昭和34年4月2日〜昭和36年4月1日生まれ……64歳
※昭和36年4月2日以降生まれ(女性は昭和41年4月2日以降)は特別支給の厚生年金なし。
設例では、Aさんの生年月日は昭和31年10月8日とありますので、定額部分の支給はなく、報酬比例部分の支給が62歳から開始されます。
ただし、年金支給開始年齢に到達した後も、厚生年金の被保険者として勤務する場合には、60歳台前半の「在職老齢年金」の仕組みが適用されます。
これにより、総報酬月額相当額(賞与を含む賃金)と基本月額(月額換算の年金)の合計額に応じて、年金の一部または全部が支給停止となる場合があります。
なお、高年齢雇用継続基本給付金と特別支給の老齢厚生年金(在職老齢年金)を同時に受給する場合、60歳以降の賃金の低下割合に応じて、標準報酬月額の6%を限度に在職老齢年金が支給停止されます(併給調整)。
以上により正解は、(1)ロ.62歳 (2)ホ.総報酬月額相当額 (3)ヘ.6%
関連・類似の過去問
この問題と似ている問題を検索してみよう!「検索」ボタンをクリック!
FP対策講座
<FP対策通信講座>
●LECのFP通信講座 ⇒ FP(ファイナンシャル・プランナー)サイトはこちら
●日本FP協会認定教育機関のWEB講座 ⇒ 2級FP技能士 (資格対策ドットコム)
●通勤中に音声学習するなら ⇒ FP 通勤講座
●社労士・宅建・中小企業診断士等も受けるなら ⇒ 月額定額サービス【ウケホーダイ】