問25 2012年1月学科

問25 問題文と解答・解説

問25 問題文択一問題

債券の利回り(単利)計算に関する次の記述の空欄(ア)〜(エ)にあてはまる計算式として、誤っているものはどれか。

表面利率1.0%、償還期間10年の固定利付債が99円87銭で発行された。この債券の応募者利回りは ア 、直接利回りは イ となる。また、この債券を発行時に購入して、3年後に102円で売却した場合の所有期間利回りは ウ となる。一方、この債券を発行から3年後に102円で購入した場合の最終利回りは エ  となる。

1.(ア)応募者利回り(%)={1.0+(100−99.87)/10}/99.87×100

2.(イ)直接利回り(%)=1.0/99.87×100

3.(ウ)所有期間利回り(%)={1.0+(102−99.87)/3}/99.87×100

4.(エ)最終利回り(%)={1.0+(100−102)/7}/100×100

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問25 解答・解説

債券の利回りに関する問題です。

まず、直接利回りとは、債券の購入価格に対する1年間に受取る利息の割合のことで、償還差益を考慮しません。
よって、直接利回り(%)=(1年当たりの受取利息÷購入価格)×100 となります。
従って問題文の例ですと、直接利回り(%)=1.0/99.87×100 です。

次に、応募者利回りとは、新発債を償還期限まで保有していた場合の利回りで、
応募者利回り(%)={表面利率+(額面−発行価格)/償還年数}/発行価格×100 です。
従って問題文の例ですと、応募者利回り(%)={1.0+(100−99.87)/10}/99.87×100 となります。

次に、所有期間利回りとは、既発債を償還期限前に売却した場合の利回りで、
所有期間利回り(%)={表面利率+(売却価格−購入価格)/所有期間}/購入価格×100 です。
従って問題文の例ですと、所有期間利回り(%)={1.0+(102−99.87)/3}/99.87×100 となります。

最後に、最終利回りとは、既発債を償還期限まで保有していた場合の利回りで、
最終利回り(%)={表面利率+(額面−購入価格)/残存期間}/購入価格×100 です。
従って問題文の例ですと、最終利回り(%)={1.0+(100−102)/7}/102×100 となります。

以上により、「(エ)最終利回り」の記述が不適切です。

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