問20 2012年1月学科
問20 問題文択一問題
有料老人ホームにおけるリスク管理について、老人ホームの事業者へのファイナンシャル・プランナーの提案に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.老人ホームの介護職員が、業務上災害にあった場合の備えとして、労働災害総合保険を提案した。
2.台風による洪水で施設建物が損害を被ることへの備えとして、店舗総合保険を提案した。
3.老人ホームの施設内で調理し、入所者に提供した食事が原因で食中毒が発生した場合の備えとして、生産物賠償責任保険を提案した。
4.老人ホームの介護職員が、入所者のリハビリテーション中に誤って入所者を転倒させてケガを負わせた場合の備えとして、請負業者賠償責任保険を提案した。
問20 解答・解説
損害保険による事業活動のリスク管理に関する問題です。
1.は、適切。労働災害総合保険は、労働災害が起きたとき、企業が従業員に支払う補償金・賠償金を補償するもので、政府労災の上乗せとして、法定外補償が給付されます。
よって、老人ホームの介護職員が、業務上災害にあった場合の備えとして、適切です。
2.は、適切。店舗総合保険とは、事業者向け火災保険の1つで、給排水設備の水濡れ損害や水災、盗難(商品除く)等を補償します。
よって、台風による洪水損害への備えとして、適切です。
3.は、適切。生産物賠償責任保険(PL保険)は、企業等が製造・販売した商品などによる事故で、他者への損害賠償責任が発生した場合、被害者の治療費や慰謝料といった企業側の損害額を補償する保険です。
よって、老人ホームでの食中毒発生への備えとして、適切です。
4.は、不適切。請負業者賠償責任保険は、主に請負業務の遂行中の対人・対物事故について、請負業者の損害賠償責任を補償する保険ですので、老人ホームの介護職員が、入所者を転倒させてケガを負わせた場合の備えとしては不適切で、有料老人ホーム賠償責任保険や福祉事業者総合賠償責任保険といった商品が適切です。
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