問5 2011年9月実技(資産設計)
問5 問題文
下記<資料>に基づく株式の評価尺度に関する次の(ア)〜(エ)の記述について、適切なものには○、不適切なものには×を解答欄に記入しなさい。
<資料>
[MG株式会社の株価および決算情報]
平成23年4月22日の株価(終値) 680円
前期基準の1株当たり純資産 520円
前期基準の1株当たり利益
25円
今期予想の1株当たり利益 32円
(日本経済新聞2011年4月23日付14面)
(ア)前期基準PBR(株価純資産倍率)について比較した場合、MG株式会社は、東京証券取引所第1部上場全銘柄平均に比べて割安である。
(イ)今期予想PER(株価収益率)について比較した場合、MG株式会社は、東京証券取引所第1部上場全銘柄平均に比べて割高である。
(ウ)東京証券取引所第1部上場全銘柄について、PER(株価収益率)における前期基準と予想の変化から推測すると、1株当たり利益が増加すると読み取れる。
(エ)配当利回りについて、ジャスダック市場上場全銘柄の平均は、前期基準・予想とも、東京証券取引所第1部上場全銘柄の平均より高い傾向が見られる。
問5 解答・解説
投資指標に関する問題です。
資料にある「前期基準」とは、実績が発表されている直近の業績に基づいた計算結果であり、「予想」とは、今期の業績予想に基づいた計算結果ということです。
(ア)は、×。PBR(株価純資産倍率)=株価/1株当たり純資産 ですので、
MG社のPBR=680円/520円≒1.31倍 です。資料より、東京証券取引所第1部上場全銘柄平均のPBRは1.06倍ですから、MG社の方が割高(PBRが高いほど割高)です。
(イ)は、○。PER(1株当たり利益率)=株価/1株当たり利益 ですので、
MG社のPER=680円/32円=21.25倍です。資料より、東京証券取引所第1部上場全銘柄平均のPERは14.99倍ですから、MG社の方が割高(PERが高いほど割高)です。
(ウ)は、○。PER(1株当たり利益率)=株価/1株当たり利益 で、資料より、東京証券取引所第1部上場全銘柄のPERは、前期基準26.04倍、今期予想14.99倍です。各PERを計算する際の「株価」は現時点の株価を用いるため(前期基準でも前期時点の株価を用いるわけではありません)、PERが前期基準より低い場合、今期の方が1株当たり利益が増加すると読み取れるわけです。
(エ)は、○。資料より、ジャスダック平均の配当利回りは、前期基準2.19%、今期予想2.27%であるのに対し、東証1部平均の配当利回りは、前期基準1.89%(加重1.94%)、今期予想2.00%(加重2.11%)ですので、ジャスダック平均の方が高い傾向が見られます。
※配当利回り(%)=1株当たり配当金/株価×100
FP対策講座
<FP対策通信講座>
●LECのFP通信講座 ⇒ FP(ファイナンシャル・プランナー)サイトはこちら
●日本FP協会認定教育機関のWEB講座 ⇒ 2級FP技能士 (資格対策ドットコム)
●通勤中に音声学習するなら ⇒ FP 通勤講座
●社労士・宅建・中小企業診断士等も受けるなら ⇒ 月額定額サービス【ウケホーダイ】