2級FP過去問解説　問12　2011年9月実技（中小）

都市計画区域および準都市計画区域に適用される建築基準法の規定に関する次の(1)〜(3)の記述について，適切なものには○印を，不適切なものには×印を解答用紙に記入しなさい。

(1) 甲土地と乙土地を一体利用して建築物を建築する場合，近隣商業地域の用途制限が適用される。

(2) 甲土地のみを利用して建築物を建築する場合，敷地の前面道路の幅員が12メートル未満であるため，建ぺい率の限度は，前面道路の幅員のメートルの数値に一定の数値を乗じたもの以下でなければならない。

(3) 甲土地と乙土地を一体利用して建築物を建築する場合，いわゆる北側斜線制限が適用され，建築物の高さが制限される。

建築基準法における規制に関する問題です。

(1) は、○。建築物の敷地が異なる用途地域にわたる場合、その敷地全体に対して、過半の属する用途地域の用途制限が適用されます。
甲土地と乙土地のうち、準工業地域部分は200�u、近隣商業地域部分は100�u＋200�u＝300�uですので、近隣商業地域の用途制限が適用されます。

(2) は、×。前面道路幅が12m未満の場合、都市計画で指定された容積率が制限される場合があります。
●住居系の地域の場合、　　 　前面道路幅×4／10と指定容積率のいずれか小さい方
●住居系以外の地域の場合、 前面道路幅×6／10と指定容積率のいずれか小さい方
※建ぺい率は、前面道路の幅員に応じて、制限されることはありません。

(3) は、×。北側斜線制限は、北側の土地における日照・通風などの環境を保護するために建物の高さを制限する規制で、第1種・第2種低層住居専用地域と、第1種・第2種中高層住居専用地域に適用されます。
甲土地と乙土地を一体利用した場合、近隣商業地域の用途制限が適用されるため、北側斜線制限は適用されません。

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